【釣行記補足】バリ(アイゴ)はどんな味だった?その他
令和2年9月20日(日)釣行の補足です。
早速ですが、今回のメインはこの扉絵のお魚さんです。
アイゴ(九州ではバリ)
玄海マリーナさん前のカキ棚でアジ狙いのウィリー釣りをしていたら、中層で掛かってきました。
サイズの割りに強い引き。一瞬クロダイかと思いましたが、削岩機のように早いリズムで首を振り続けるので、巨大なカワハギかとも思いました。
言い換えれば、楽しい引き。釣り味は良いですね!もっとサイズが大きかったら、相当苦戦するだろうなと思います。
釣り味はさておき、このお魚さんのヒレに万一刺されてしまうと、大変な激痛に襲われると聞きます。そんな危険な魚というイメージのせいもあって、関東では釣れて喜ぶ人はまずいないと思います。
ところが、福岡に来てからいろいろと釣り情報を漁っていたら、何度も「バリは美味しい」、「危険だけど慎重に〆て持ち帰ろう」というような言葉を何度も見かけました。
たまたまなんですが、現在放送中(9月現在)の九州を舞台にした釣り女子のアニメ「放課後ていぼう日誌」の前週の放送回にも、この「バリ」の話が出てきていました。主人公の女の子が堤防釣りで釣ったバリを捨ててしまったのを見かねた先輩女子が、バリの美味しさを教えるという話。その過程で、釣ったその場でのバリの処理方法が具体的に描写されていました。
下処理の方法はネットで調べるといろいろとあるので詳しくは省きますが、僕がそのアニメのシーンを思い出しながらやった方法はこんな感じです。
(なお、すぐ近くからこの様子を見られていた初老の紳士釣り師さん曰く「よく手でつかめるね」。どうやらメジャーな安定方法は「足で踏んづける」のようです。くれぐれもお気をつけください)
①十分に弱ったバリを厚手のタオルでヒレのトゲに気を付けながら慎重につかむ。
(バリは船上に揚げてしまえば結構早く弱りますが、断末魔のひと暴れがありましたのでご注意ください)
②ハサミですべてのヒレを切り落とす。
③頭(オデコ?)付近にある短い「隠し剣」も切り落とす。
巧妙に隠れていて、知らないと刺されるまで気づかないと思います。
④エラの真上あたりの背中から中骨(背骨)までを一気に切断!
⑤お尻の穴からハサミでおなかを開く(内臓にキズをつけないように)。
⑥サバ折りの逆のイメージで、切断した背中から頭を斜め下にゆっくり折っていき、頭をむしり剥がす。
言葉で書くと難しそうですが、やってみると意外に簡単♪
⑦そうすると、内臓のすべてが頭と一緒に綺麗に抜ける!
写真が一部ピンボケで申し訳ないんですが、これが①~⑦を施した直後の状態です。
丸坊主。ヌメリも少なくほとんど血が出ないので意外な清潔感があります。
不思議なほど綺麗にワタが抜けます。
そうして、少しだけ残った血をふき取り、ZipLockにパックしたのがこの状態。
これをクーラーボックスに突っ込んで持ち帰りました。
🏁🏁🏁
さて、この「バリ」。釣った当日の夜にお刺身でいただきました。
赤い身がバリ(アイゴ)。白いのは同日釣果のミズイカ(アオリイカ)です。
味覚にあまり自信はありませんが、バリ(アイゴ)のお刺身について率直な意見を書いてみます。
・釣った当日のお刺身なのに、まるで1週間も熟成したような旨味があります。
・旨味の濃さだけで言えば、今までに食べたお刺身の中で1番かもしれません。
・かすかな酸味もあり、全体として濃厚な味の印象を強くしています。
・爽やかさは無く上品とは言い難いですが、いわば「舌の上で旨味が暴れる」感じでしょうか。
他に似た味の魚が思いつきません。これだけ旨味が濃ければ、おそらく似ても焼いても味の個性は失われないだろうと思います。
ネットで調べると、煮付けが好きという人もいますね。身がしっかりしているので煮付けには向いていそうです。
また良型を釣る機会があれば、他の調理法もぜひ試してみたいと思います!
*なお、冷蔵庫での3日間熟成後にも刺身を試してみましたが、生臭みが強くなっただけで良いことはありませんでした。
🏁🏁🏁
今回釣れてくれた他のお魚さん達も、美味しくいただきました。
この9月の4連休後半は、まさに「魚料理尽くし」。アジの数はセーブしたつもりだったんですが、一人暮らしですべて消費するのは結構大変でした・・・。
マルアジを3本も使った贅沢な出汁茶漬け。
マアジのアクアパッツァ。マハタとマアジの握り寿司。
*ワイングラスが2つ写っているのは飲み比べをしているせいです。最近、魚料理に合うワイン探しを始めました。料理に合うワインがあると夕飯が「ディナー」になり、楽しみが広がります♪
残り物アクアパッツァのリメイクパスタ。麺を入れ過ぎてスープを吸い切ってしまいました(^_^;)。
マハタの上品な出汁で、シンプルな出汁茶漬け。やっぱりこれは良い♪
新鮮なアジのフライは釣り人の特権ですよね。面倒だけどやっぱり感動します。
福岡のソウルフードのひとつ「胡麻鯖」をアジで作った「胡麻鯵」。
この「胡麻鯖(胡麻鯵)」はとても簡単な調理方法ですが、お酒の優秀なアテですし、相当な「飯どろぼう」でもあります。九州以外の方の中には「要は『漬け』でしょ」といわれる方もいますが、そんなに単純ではありません。大量のすりごまが想像以上に良い仕事をしてくれます。オススメですよ♪
🏁🏁🏁
今回は釣行の後に休日が2日もあったので、魚料理を存分に楽しむことができました。でも、普通の週末だとこんな時間的余裕は無いはずです。
うーん、今回の釣果と同等かそれ以上だった場合、冷蔵庫のスペースが足りずに余った魚を傷めてしまうかもしれません。近所づきあいも無いので配るアテもないし・・・。
これから涼しくなるので、干物を作りやすくなるのがとりあえずの救いかな?
福岡の海の神様、素晴らしいお恵みをありがとうございました!