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2013年10月 8日 (火)

【安全対策】小型船舶操縦免許(2級)を取ってみました!(後編)

国家試験の日+αの最終話です


Tobirae3 


前回は教習日の話でした。今回はついに国家試験を受験する日です。国家試験中にはさすがにパシャパシャ写真は撮れませんでしたので、文字中心の説明になります


では、ものすご~く緊張した国家試験日の話、スタートです







国家試験日。集合時間はAM9:00です。


教習日と同じ時間なんですが、集合場所が異なりました。教習日は「浦安マリーナ」でしたが、試験日は「夢の島マリーナ」です。


僕は電車。東京メトロ有楽町線「新木場」駅から、夢の島公園を突っ切りながら歩いて20分くらいの場所にあります。車でも行けますが、駐車場は有料になるようです(500円と言っていたような)。


今回の国家試験は、筆記試験のみ「夢の島マリーナ」のマリーナハウス内にある会議室で行われ、実技試験は「浦安マリーナ」に移動して行われます(天候によっては実技試験も夢の島マリーナで行われることがあるそうです)。


夢の島マリーナから浦安マリーナへの移動は、車なら15分程度。しかし、電車+徒歩だとかなり遠いです(乗り継ぎによっては1時間以上かかるかも?)。


でも安心。筆記試験後の移動には専用の送迎バスが利用できます







AM8:20頃、夢の島マリーナに到着しました。


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天気の良い日でした。

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これがマリーナハウスです。

Yume3
浦安マリーナの雰囲気に比べると庶民的かな?

まだ建物のシャッターが下りていて中に入れません。
開門(?)はAM8:30でした


シャッターが上がり、正面の自動ドアから建物に入って、2階にある試験会場に向かいます。



扉に「小型船舶操縦士免許試験会場」と縦書きされた紙が張り出されている会議室がありました(ちょっとオカタい感じ?緊張感をあおりますね~)。


Kaijou1
冗談が言えない雰囲気になってきました。

ここが試験会場のようですね。


Kaijou2
この写真は少し人が増えてからの写真です。

並んだ机に置いてある受験番号を見渡すと、この日の受験者は1級が7名、2級が8名、合計15名のようでした。


すぐに試験官が現れました。大きな声での挨拶。背筋の伸びて声の大きい50才くらいの男性です。イメージとしては海上保安官か海上自衛隊出身のような、心身ともに鍛えられた方のように感じました(国から試験を委託されているのは「財団法人日本海洋レジャー安全・振興協会」ですので、そちらの所属の方だと思います)。


だんだんと受験される方々が揃いました。ほとんど大学生のようです。おそらくヨット部やダイビング系のサークル等の人達の感じ?教習の時は年代がバラバラだったので、ちょっと意外に感じてしまいました



AM9:00から説明が始まり、すぐに健康診断が始まります。


健康診断はあらかじめ自分で選んだ医療施設で受けてくることもできますが、試験当日に受けることもできます(費用2000円)。当日は15名全員がここで健康診断を受けていました。1人1分程度の簡単なやり取りです(主に視力のチェックです)。



健康診断前の口頭説明で、ひとつ重要なことが発表されます。


「午後の実技試験の集合時間」と、「一緒に受験する人の受験番号」です。


実技試験は2級の人が先で、早い人はPM0:30から、遅い人でPM2;30くらいからでした。1級の人はその後で、早い人でPM3:00くらいだったと思います。同じ級の中での組み合わせは試験官が決めるようで、必ずしも若い番号順ではないようでした(後ろのほうの時間になってしまうと退屈な待ち時間が長くなってちょっと困るかも?僕はPM1:30組で、真ん中くらいでした)。



学科試験はAM9:45スタート。


2級は4択のマークシートで50問です。1級を受験する場合は、さらに14問の上級問題が加わります。試験時間は70分(1級は140分)です。


僕は50分弱くらいで見直しまで完了したので、先に退室しました(開始から30分を過ぎれば退室可能です。もちろん退室したら再入室はできません)。



退室してからバスが迎えにくるまでは、マリーナハウス内のロビーをウロついていました。建物の中にあるショップではボートグッズがたくさん売ってましたね。防水のボートバッグなんかは、そのまま手漕ぎボートに使えそうでしたよ


AM11:15頃、迎えにきたバス(というより普通の1BOX車)に乗り、浦安マリーナに移動しました。




そしてPM1:30過ぎ、いよいよ僕の組の実技試験が始まりました。


試験官は先ほどの人とは違う方で、やはり50才代の男性と思いますが、物腰のやわらかい感じの方でした


Jitugishiken
昨日は 「教習艇」でしたが、今日は 「試験艇」です!




さて、実際の実技試験なんですが・・・。



とにかく緊張しました


昨日の教習では一度も失敗しなかったことが、頭からスッポリ抜けちゃうんです。


自分で認識した失敗を挙げてみると・・・。


・暖気運転、機関停止の際の手順を一部飛ばしてしまった。
・スロットルレバーの後進と前進を間違えた(それも数回)。
・人命救助を失敗し、再救助でやっと成功(再チャレンジできる課題は人命救助だけです)。
・着岸の時、「着岸点よし!」を言い忘れた。
・船を係留する時、「クリート結び」が分からなくなり、何度も結び直した。


もう、しょっぱなに機関停止を間違えた時から、ず一っとガチガチに緊張したままでした。人命救助を失敗した時にほ、まさかの不合格?と覚悟しました



試験が終わってクラブハウスに戻ると、学科試験の正解が張り出されていました。さっそく自己採点してみます。


自己採点の結果は50問中46問正解。学科試験は問題ないと思います。しかし実技はアレだったので、不安が拭えません・・・


ちなみにインターネットで合否の発表が行われるのは試験日の5日後です。
しばらくドキドキ感を楽しみました (笑



結果は「合格。同じ日に受験した15名全員合格したようです。やはり合格率は前評判通りの高さですね。少なくとも2級の試験では、僕くらいの失敗しても合格できるということは証明できたと思います


※学科も実技もそうなんですが、合格発表で示されるのは「合格したかどうか」だけです。採点結果は一切切教えてもらえません。


試験に合格すると、合格証明書を元に免許証の発行を受ける手続きが必要になりますが、この手続きはスクールを通じて「海事代理士」さんがすべて代行してくれます(他のスクールでもこの点は同じと思います)ので、合格発表の後はスクールから免許証が送られてくるのを待つだけです


僕の場合、9月19日が合格発表で、自宅に免許証が届いたのは9月27日でした。


Menkyo_2
再掲載。簡単な資格ですが、ちゃんとした免許証が発行されるのは嬉しいですね!(^-^)


今後、この免許がうまく活用できるか分かりませんが、知りたかった勉強はできたので、思い切って取って良かったな、と思ってます


以上、試験に興味のない方には甚だ退屈だったとは思いますが、僕の受験体験記でした







オマケ。


Q.マリーナって、どんな場所?
A.マイボートの駐車場(駐船場)です。


係留設備の他、給油や整備の施設、利用者用のクラブハウス等で構成されてます。浦安マリーナや夢の島マリーナは、年間の係留料金も、かなりお高いですよ。ちなみに今回の教習艇兼試験艇だった「TOYOTA PONAM26」(26フィート)だと、浦安マリーナでの年間係留料金は567,000円、夢の島マリーナだと718,200円だそうです。しかし、聞くところによると、関東のマリーナはどこもいっぱいで、気長に空き待ちをしないとなかなか入れないようです。


※「TOYOTA PONAM26」を中古で探してみたら800万円もしました・・・。もとより船を買う気はありませんが、ちょっとビックリ(@。@)。


クラブハウス周辺では、バーベキュー施設もあったりして、会員ならいろいろと楽しい利用方法がありそうです。総じて「お金持ちの遊び場所」という感じですね(悪い意味ではありませんよ)。


ちなみに、マイボートを持っていなくても、レンタルボートクラブの会員になると、プレジャーボートのレンタルを利用できます。入会金約16万円+月会費約1万円。1番小さいフィッシングボートのレンタル料金(24フィート・300馬力のガソリン艇)は31,500円(燃料費別)です。


※マリーナの免許スクール卒業生は入会金が半額だそうです。僕には関係なさそうですが・・・


マリーナ内の海を覗きこんでみたら、アジらしき小魚の群れがたくさん泳ぎ回ってました。


Marinaaji
なぜかホッとします。ちなみにマリーナ内は釣り禁止です





これで、小型船舶操縦免許取得の体験記シリーズはおしまいです。


後日、試験範囲の中から、手漕ぎボートでも役に立ちそうな部分をピックアップしてご紹介する機会を設けようと思います。お楽しみに!(?)



あらためて深く感じてしまいます。

海を切り裂くことも、空気を汚すこともなく、

手を伸ばせば海に手が届く・・・。

静かに波に這う手漕ぎボートでの釣りが、大好きです





2013年10月 4日 (金)

【安全対策】小型船舶操縦免許(2級)を取ってみました!(中編)

小型船舶免許取得体験記の続きです


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前回は、小型船舶免許の取得を思い立ってから、教習日までの事前準備までのお話でした。今回は、いよいよ実際の「実技教習」以降の話です。


手漕ぎボート釣りにはあまり関係のない内容ですが、何かのお参考にでもなれば幸いです







<4.教習日について>


教習日の内容はことこまかに書くとキリがないので、雰囲気だけお伝えできれば、と思います



早起きして自宅を出発(早起きといっても釣行の日ほどじやないので余裕です。教習日の集合時間と場所は「AM8:45・浦安マリーナ」でした。


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陸地保管の船がたくさん並んでます。

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マリーナのクラブハウスです。

浦安マリーナまでは車でも電車でも行けます(駐車場もある程度の広さがあります)。僕は自宅からちょっと距離があるので、時間が読みやすい電車で行きました。JR「舞浜」駅(ディズニーランドの駅から徒歩20分、タクシーだと5分の距離です。


陸に並んだたくさんのヨットやクルーザー。そして駐車場にはズラッと高級車。なんだか場違いな場所にきてしまった感じです


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クラブハウスの中に入ります。扉がズッシリ重くて高級な感じが・・・(気のせい?)。


中に入ると、雰囲気の良いレストハウスで、窓から海と船と桟橋が見えます。良い景色。贅沢な空間ですね(緊張して小さくっていたので写真撮り忘れちゃいました


Kyousitsu
集合場所は狭い教室。なんだか庶民的でホッとしました。

小さな部屋に、定刻に集まったのは僕を含めて4人の受講生。年代はバラバラでした。少ない人数ですが、同期生?となる方々です


教官の方は女性でした(お若い方です)。







教習が始まります。


1日の流れについて簡単に説明があった後、すぐに実技教習の時間になりした。クラブハウスを出て桟橋の方に降りていきます。


教習艇らしき船が見えてきました


Kyoushuutei
アレに乗って操縦するのか〜。

実技教習では、主に「点検整備」と「実際の操船」の課題の教習を行います。点検整備ではエンジンルームのパーツの位置などを覚える必要がありますが、このスクールでは国家試験の時と同じ船なのでとても助かります。船によって装備やパーツの位置などは変わるので、教習艇と試験の時の船が違うと、間違い易くなってしまいますよね。


Tenken1
船の機関室を覗いたところ。中に見えるものを覚えないといけません(^^;;。

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法定備品の点検。

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アンカーの点検。教官のおみあしを撮影したわけではないですよ(^^;;。


操船の教習では、実際に海に出て、4人で交代しながらいろいろな操船を練習します。


「機関始動」、「暖気運転」、「機関停止」から始まり、「発進」、「停船」、「直進」、「滑走」、「変針」、「旋回」、「後進」、「スラローム(蛇行)」、「避行操船」などです。


※ここ浦安マリーナは東京デイズニーリゾートに近いので、海に出るとデイズニーシーの船や山が見えます。教習中も「あのデイズニーシーの山に向かって変針!」などの指示が出ることもあって、ちょっと和んでトクした気分になれるかもしれません??



実技試験で最も大事なのは「安全確認」です。あらゆる操船の動作前に、常に声に出して行うクセを付けるつもりで臨むと良いと思います。僕は、操作前でない時も10秒に1度は周囲を見回して「前後左右、よし!」と声に出すようにしていました。


※極端な話、安全確認さえ出来ていれば2級の試験に落ちることは無い、とも言われます。実際のところは分かりませんが、教官の話でも最も配点が大きいのが安全確認であることは間違いありません







実技の中で、特に難しい操船が2つあります。


「人命救助」「着岸・係留」です。


「人命救助」は、海に浮かべたブイを遭難者に見立てて、安全に船内に回収することを目的とした課題です。


旗のついたブイを海に投入し、少し離れたところから微速で接近していきます。そして船体をブイに接触させないように気を付けながら、右舷またほ左舷からそのブイを船内に回収する作業です。


ブイの回収の際には「ボートフック」という長さ3mほどで先端に鉤のついた器具をつかってブイを引き寄せるので、船とブイの距離がその距離より離れてしまっていると回収できず、失敗になります。また、接近する際にブイと船体が接触すると減点です。


Kyuujo1
微速で近寄ります。距離感が難しい!

Kyuujo2
ボートフックが届けばひと安心。

ブイが接近してくる時に停船するタイミングや、船体にぶつけないように舵を切り、また戻すタイミングがなかなか難しいです。さらに、風がある時は船の動きが変わってくるので、難易度が上昇します。1回成功して感じを掴んだと思っても、次回また成功するとは限らない課題ですね。




「着岸・係留」は、文字通り船を桟橋に接岸させ、ロープで係留する課題です。


適正な角度で桟橋に向かって接近し、距離を見計らって停船し、惰性で桟橋に接近します。そして桟橋に接触しないタイミングで舵を切り、船を桟橋に並行な姿勢にすると同時に後進をかけて速度を殺します。うまくいくと、桟橋に並行な姿勢で接岸できるので、すかさず船首と船尾に繋がった口一プを持って桟橋に降り立ち、桟橋の「クリート」と呼ばれる突起にロープを結んで船を係留する、という作業になります。


桟橋に衝突してしまったり、目的の場所にうまく係留できないと減点です。


Chakugan1
「着岸点よし!」

Chakugan2
このあたりで停船して惰性進行。距離感が難しい•••。

Chakugan3
この後、岸と並行になったら後進をかけて船足を止めます。

Chakugan4
ボートフックで桟橋を捉え、「着岸しました!」。そしてすぐ係留にかかります。

Chakugan5
必ず風上から係留。慌てると片方のロープを海中に落としたりします。

Chakugan6
「クリート結び」。結び付けるクリートの形は何種類かありますが、この結びはマスター必須です。

この課題、風がある時には難易度が倍増すると思います。風に押される距離を考慮に入れないと桟橋に届く前に船が止まってしまったり、姿勢を合わせる前に桟橋に接触してしまったりします。教習日に風がなく、試験日に風があったりすると、おそらく普通は対応のしようがないんじゃないかと思います。ただ、やはり安全確認をしっかり行っていれば、多少ミスがあっても致命的な減点にはならないと思われます



あと、意外な落とし穴として注意なのは「ロープワーク」でしょうか。


課題に挙げられている結び方は7つですが、手すり状の場所に結びつける場合と短い柱状のものに結ぶ場合で結び方が変わってくるものが多いです。自宅で練習する時に想定していたパターンと、実際の試験で指定されたパターンが異なるとうまく結べないかもしれません。実際、僕は「巻き結び」を短い柱に結び付ける練習をしていたんですが、教習・試験では桟橋の手すりに結ぶことになり、練習がまるで無駄でした


※同じ結びでもいろいろな結び方がある場合がありますが、教本に書いてある通りの結び方でなくてもまったく問題ありません。正しい結び目になっていれば大丈夫です。僕は「もやい結び」を、慣れている「片手もやい」で結びました







教習日の話はこれくらいにしたいと思います。


次回はいよいよ 「後編」。国家試験の日です緊張しましたよ~





2013年10月 3日 (木)

【安全対策】小型船舶操縦免許(2級)を取ってみました!(前編)

2級小型船舶免許を取得しました


Menkyo


小型船舶免許。学生時代にバス釣りをしている頃から欲しかったんです。でもタイミングを逸してしまい、きっかけのないまま20年以上も過ぎてしまいました


今回、いくつかの理由に背中を押され、思い切って取得しました


直接手漕ぎボートに係わる内容ではないかもしれませんが、その顛末をご報告させて頂こうと思います







まず、前置き代わりにQ&Aからスタートさせて頂きます。


Q.2級小型船舶操縦免許を取ると、何ができるようになるの?
A.以下のとおりです


総トン数20トン未満の船を操縦して、海岸から5海里(約9km)までの範囲を航行することができます。ただし、水上バイクは操縦できません。なお、1級と2級は航行できる範囲に制限があるかどうかだけで、操縦できる船の大きさにはまったく差がありません。


Ishidamaru
資格の上ではかなりの大型まで操縦可能。写真は石田丸さんの仕立船(16トン)。

ちなみに、レンタルで借りられる船のサイズは限られてますし、大きいとレンタル料金もスゴイことになるので、実際に漁船クラスの船を操縦する機会はあり得ないと思います


いわゆる「免許不要」の船の範囲は以下のようになってます。


・登録長が3m未満であるもの(登録長はおおむね全長×0.9)。
・推進機関の出力が1.5kw(約2馬力)未満であるもの。
・ただちにプロペラの回転を停止する機構を有するもの。


この3つすべてを満たすものが免許不要ですが、みてのとおりエンジン付きの船が前提です。手漕ぎボートは「ろかい船」に含まれ、操縦免許の対象には含まれません。


ところで、大津の石田丸さんを始め、今までにお世話になったことのあるボート屋さんの手漕ぎボートは全長が揃って約3.5mです(仮に無理やり2馬力船外機を装着したら免許が必要になってしまいます)。何が法律の制約があるのかと思っていましたが、特にルールのようなものは見当たりません。上記の「登録長」を考慮した全長3.33mの制限も超えてしまってますし、海上衝突予防法で形象物掲出責任が免除されるろかい船の範囲は全長7m未満です。
どうも、手漕ぎボートの法律上の位置付けって、かなり暖昧というか「決まりが無い状態」、というのが正解のようです



Q.小型船舶操縦免許を取るのってお金と時間はどれくらいかかるの?
A.僕の場合「費用:72,000円」、「期間:2日間」でした。


取得方法によってかなり違いがあると思いますが、僕はこれくらいでした。


この金額・期間、どう思われますか?


「電動リールや魚探を買った方がいい」という声が聞こえてくるようですが・・・。「思ったより安いかも」という方もおられるようですね。詳細は、あとで顛末記に記載したいと思います



Q.なぜ小型船舶免許を取ろうの思ったの?
A.3つ理由があります。


・「海の安全に関わる法律を知っておきたい
もともと安全対策にはとても興味がありましたが、具体的に思ったきっかけは、以前もご紹介した「海難審判所の裁決事例」を読むようになったことです。手漕ぎボートは難しいルールとは無縁、と思ってましたが、裁決事例を読み始めると、必ずしもそうではないことが分かりました。しかし、裁決事例だけではピンポイントの知識しか得られませんし、オマケに現実に合わず、納得のいかないルールだったりするので、もう少し体系的に海のルールを知っておきたい、と思ったんです。


そこで、海の国家資格の中で1番身近な小型船舶操縦免許を取ってみようかな?と思いました



・「複数の友人との釣りが可能に
友人との釣行は楽しいです。魚がかかった時から、笑顔で魚を掲げるところまで、一挙手一投足が記憶に残ったりします。お互いの笑顔が鏡のように楽しさを反射して増幅するのかも?? 僕の今年の目標にも入ってますが、そういった友人との釣りは大切にしていきたい分野です。


ところが、手漕ぎボート釣りではなかなか友人との釣りを大切にすることが難しいんですよね・・・。約束した日に天候が悪く、出られないことも多いですし、タンデムが最大なので、複数の友人と同船することができません。良い季節はすぐに過ぎてしまうので、たくさんの友人と約束しても、実際に果たせるのほんのわずかな人数になってしまいます・・・


小型船舶免許を取り、余裕のあるサイズの船を借りての釣行ができるようになれば、限られたチャンスに複数の友人を乗せて出船する選択肢が出来るかな?と思いました



・「長期勤続のリフレッシュ休暇がもらえた
いつのまにか勤続20年になってました。会社のルールでは4日間の連続休暇を取らなくてはいけません。土日や連休を合わせれば6日以上!?就職してこのかた、そんな連続休暇は取ったことがありません。本来なら海外旅行でも考えたいところですが、子供達も忙しくて休ませられず、僕ひとりで出かけなくてはなりません。


どうしようかな・・・?といろいろ考えていたら「やること無いんなら、船舶免許取りに行ったらいいんじゃね?」という気持ちに落ち着きました



こんな感じの理由ですね。ポイントとしては「船や船外機を買う予定はありません」ということでしょうか。船舶免許は船を買うための第1歩でもありますが、僕のように海のルールを学ぶために取ってみる、というのもアリだと思います


それでは、僕の「2級船舶免許取得体験」をご紹介させて頂きます







<1.受験方法の選択>


最初に調べたのは「どうやって取得するの?」


調べる前は、漠然と「国家試験免除」のスクールなら面倒がなくていいかな?という認識でした。車の免許を取った時の記憶から、試験免除校で取るのが普通かと思っていたんです。いろいろ調べると、受験方法には主に以下の3つがあることが分かりました。


・国家試験免除のスクールに通う。
・スクールで教習を受け、国家試験を受ける。
・独学で学び、国家試験のみ受ける。


1番の違いは「費用」です。僕が見た範囲で、2級の取得費用は、国家試験免除のスクールは100,000円前後であることが多かったです。免除ではないスクールはだいたい80,000円前後。独学で試験を受ける場合は、受験費用諸々込みで30,000円というところでした。


調べてみると、2級小型船舶操縦免許の合格率は93%もあることがわかりました。ほとんど落ちることがないと言って良いレベルですね


わざわざ費用を上積みして国家試験免除のスクールを選択する必要は無いのかな?と思いました


かといって、学科試験はともかく、実技試験は到底無理そうなので、独学受験もあり得ません


僕の受験方法は「スクールで講習を受け、国家試験を受ける」に決まりです







<2.スクールの選択>


次は「どんなスクールがいいの?」


ネットで検索してみると、たくさんのスクールが出てきてなかなか選べません。近い方がいい?安さが最優先?ボートメーカー系がいい?でも値段が高めかな・・・。そんな感じです


いろいろ悩んだ末、最終的に僕はこのスクールさんに決めました。


「TOYOTA PONAM BOAT LISENCE スクール」


Bannar


浦安マリーナにあるスクールさんです。決め手になったポイントは以下のとおりです。


・国家試験と同じ船、同じマリーナで教習を受けることができる
・講習、試験を2日間で行う「合宿コース」がある
・合宿コースでの2級取得費用が70,000円と比較的安い


リフレッシュ休暇の中で釣りにも出掛けたかった僕にとっては、短期間で済むことが大きな魅力になりました。なお、このスクールの「合宿コース」は、実際には宿に泊まったりするわけではなく、早朝からスケジュールが入ることを比楡的に表しているだけです。僕は2日間、自宅から通いました。



<3.申し込みから学科の勉強まで>


僕が申込の電話をかけたのは8月末でした。担当の方にお聞きすると、国家試験は日程が決まっていて、その日程に合わせた教習日があります。この教習日は国家試験の「前日」と「3日前」のどちらかを申込時に選べるようでした。僕のように短期間でカタを付けたい場合は、迷わず「前日」ですね


教習の復習や学科試験の勉強に余裕を取りたい人は「3日前」が良いと思います。


※注
教習は朝から夕方までミッチリです。実技教習は記憶に詰め込むことも多く、ずっと海の上で日差しに曝されたりもするので、かなりの体力を消耗します。その疲労を引きずったまま翌日の国家試験を受けることにもなるので、体力にあまり自信の無い場合は「前日」は避けた方が無難かもしれません。ちなみに僕は教習を4人で受けたんですが、そのうち3人は「前日」組。1人が「3日前」組でした。


僕は、教習日:9月13日、国家試験日:9月14日のコースに申し込みました。申し込みのタイミングが遅かったせいで、休暇に一致する日程コースの空き枠はひとつしかありませんでした。ギリギリセーフです シーズンにもよるかと思いますが、希望日の1ヶ月前くらい迄には申し込みをした方が良いと思います。


電話で日程の仮申し込みをして、指定の銀行口座に費用を振込すると、郵便で「申込書」「教本」「練習用ロープ」などが入った封書が送られてきました。


Kyouhonn


合宿コースでは、学科試験は独学になります。教習日までに、この教本を使ってひととおりの試験勉強をしておくことが必要になります。


※学科試験の内容のうち、手漕ぎボート釣りに少しでも役立ちそうなものについてほ、後日ピックアップしてご紹介しようと思います


学科試験の教本を勉強した時間ですが、僕はトータルで10時間くらいだったと思います。ただ、海難審判所の裁決事例をたくさん読んでいたこともあって、試験範囲のうち3分の1くらいほぼ知っていた感じでした


※注
スクールからの手紙には「教本を読み、演習問題を解いてください」と書いてありましたが、順番としては「演習問題」→「教本」の方が良いと思います。勉強しなくても全問正解できる部分もあるはずなので、そういった部分の労力を節約して苦手な部分に注力しやすいと思います。また、学科試験の合格ラインは正解率65%なので、教本の内容をすべて覚える必要は全然ありません(僕はそもそも勉強のための受験なので頑張って覚えました)。







前編はこのくらいにしておきたいと思います。


次回は「中編」。いよいよ「教習日」の話になります。ホンモノの船に乗りますよ~





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