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2014年3月の13件の投稿

2014年3月30日 (日)

【雑談】「小さな情報ステーション」をメジャーバージョンアップ!

計画的な衝動買い!?


1~2月に休漁期間を置くことになった時、実はこんな思いがあったんです。


「よし、釣りに行かない分のお金を貯めて何か道具に投資するぞ


※僕の1回の釣行コストは約1万4千円。3回休漁として、予算はざっと4万2千円



投資先はいくつか考えてあったんですが、結果として絶妙なタイミングで新発売になった小型魚探に行きつきました(ちょっと衝動買いチック







ボート上の「小さな情報ステーション」


過去記事リンク→【妄想?】ボート上の小さな情報ステーション!魚探とスマホの置き方は?



これまで使ってきたのが、コレです。


Shodai_2
初代「小さな情報ステーション」。

Koteigu2
振動子固定具。細く、水圧で曲がらず、両手では曲げられるステンレスロングSカンはとても使いやすい素材と思います(^-^)。



このたび、こんな風に変わりました。


Ministation3
2代目です!魚探の上のところにスマホステーを装着予定。

Ministation2
バネクランプはダブル構成!こうすると十分なパワーで移動中も振動子の角度がズレません。


今回の魚探は「ロランス Elite-4HDI」です。
(本体+振動子で49,800円。既に予算オーバー・・・です


※自作した本体&バッテリーのケースや振動子固定具については後日、試用した後に改めてご報告させて頂く予定です(中学生レベル以下の工作ですが)。



このブログを始めた時の最初の記事は「魚探を購入しましたでした。
そういう意味ではこのブログの「第2期」に移るような意義があるかも?







ところで、今のところ全然使いこなせる気がしません


「ロランスの新型」と聞いて期待される方もおられるかもしれませんが、ご期待に沿えるようなレビューは当分できないと思います


実際、海底地形図が自作できたりするらしいのですが、チャレンジは当分先になると思います。



じゃあ、なんで買ったの??


「魚探画面の録画がしたい」という気持ちだけで購入しました。


いままで、魚探画面をスマホで頻繁に撮影し、その水深と底質をGoogle Earthに書き込むことで海底の様子を想像してました。


Abutatsuboearth
油壺の海の一例。こんなふうに水深と底質を書き込んで想像の材料にしてます。


この手間が省ければ助かるなぁ~と思い、試行錯誤しながら、解約済のスマホを画面に括りつけて一定時間ごとに画面を撮影させてみたりしたんですが、膨大な写真の扱いやスマホのバッテリーの問題、それに旧型スマホのGPS精度の問題などでなかなかうまくいきませんでした


そこに、比較的廉価でソナー画面を録画できる魚探が発売された、と聞き、「渡りに船」と飛びついてしまいました



そんなわけで「とりあえず魚探画面の録画ができればいいや」という幼稚なレベルです



釣行が多い方ではないので、自宅で検証できる情報を増やして少しでも「自宅での釣り」を充実させられたらいいな、と思います


来月からの油壺チャレンジで実用開始予定です







この記事を準備した後、悪天候での釣行中止が2回も重なりました(3/22、3/29)。


期せずして、予算オーバーは回避できた??



タックルにお金をかけないで済むという手漕ぎボート釣りの良さを失わないように、この買い物も息長~く活かしてコストパフォーマンスを上げられるように頑張ります





2014年3月26日 (水)

【雑談】東京湾に大きな黒潮の流れ込みがありました。

東京湾に大規模な黒潮系沖合水の流入がありました。


今年の黒潮は気まぐれです。


3月25日(火)の黒潮位置を見て、またまた驚かされてしまいました
数日 前と比べてみてください。


Kuroshiohikaku140325_2
本当は23日と25日で比較したかったのですが、21〜23日分は未公開でした(休日分は遅れて公開されます)。

房総半島にとっっても近づいています。


そして、同時に黒潮の分流が大規模に東京湾に流入しました。
これも、同じ日付の海況図の比較で見れば明らかです。


Kaikyouhikaku140325 
たった2日でこの大変化!!(◎_◎;)

大津の水温はまだ11度台なのに、洲崎沖ではなんと17度また、15度の沖合水が富津近くまで入り込んだ状況です



黒潮の分流が流入する時には東京湾口に「3枚潮」が発生することが知られています。これは東京湾から出ていく海水の、塩分濃度の薄い水と濃い水の間に暖流系の水が入り込んでいく現象ですが、沖釣りをする人にとっては厄介だと思います。


今回のような大規模な流れ込みがあると、場合によっては浦賀水道まで直接影響が届くとかもしれません。



もしそうなったら、大津の海にどんなことが起こるの?


個人的に妄想してみます。


・中層より上に暖流の澄み潮、下に東京湾の春の濁り潮の状態になりやすくなる。
・2枚潮が発生しやすくなる。
・春の潮と相殺する流れのため、潮が緩く複雑になりやすくなる。
・表層と底層の水温差が大きくなり、強風の撹絆による水温の変動が激しくなる(短期的な要素)。
・東京湾の水温上昇が促進され、海の中の季節が早く進む(長期的な要素)。
・黒潮系の回遊魚が供給される可能性がある(ワラサ、マダイ等)。


長期的に水温が上昇するのは魚の活性が上がる要素ですが、短期的に水温の変動が激しくなるのは活性が下がる要素です。手漕ぎボート釣りにとっては良し悪しがありますが、今週末くらいの目先の話としては魚の活性が低く、ポイントも絞りにくい状況が予想されると言って良いと思います


ただ、真鯛が供給された可能性があることには期待出来ると思います(水温的に浦賀水道にはまだ届かないと思いますが・・・)。



なお、今日(26日)の海況図を見ると、暖流系の沖合水の流れ込みは収束の方向です。ただし、大津の水温は12度を超えました。この2日間で1度()も上昇したことになります。黒潮がちょっと腰を振っただけで、あっと言う間にこの影響。海って・・・やっぱり面白いですね




ところで「油壺」はどうでしょう?


黒潮分流の流れ込みが「大島東水道(伊豆大島より東側)」から起こった場合、相模湾には「サキシオ(反時計回りの潮)」が発生することが知られています。このサキシオ、厄介なことに油壺の釣りでは2枚潮となって現れます(表層は南寄りから潮、底潮は北寄りからの潮になる)。油壺で盛んなNS釣りは2枚潮だと難易度が飛躍的に上昇するので、黒潮の流れ込みは要チェックです


今回の流れ込みは房総半島沖からの流入なのでまさに「大島東水道」から、ということになります。従って相模湾にサキシオが発生した(している)可能性があります


でも、これだけ激しい動きを見せている今年の黒潮が、これから先に急に安定するとは考えにくいので、また突然離れていったり、蛇行の「蛇腹」が大きく移動する可能性も高いと思います。



僕は今年の目標のひとつに「NS釣りの基本を身に着ける」を挙げていて、油壺で修行する予定があるので、今後もこまめに黒潮の動きをチェックしていくことになりそうです







2月以降、黒潮の動きが本当に激しいです。


まるで日本列島のすぐ下で、巨大な龍が暴れまわっているようです。


僕はまだ潮に注目するようになってから2年足らずなので、初めて見ることばかりなのは当たり前なのですが、「黒潮の蛇行」というテーマで行き当たる海洋・水産研究のレポートを見漁っている限り、最近の状況は4~5年に1度くらいの大きな変化に当たっているような気がします。


あるいはそれ以上の状況に差し掛かっているのかも・・・しれませんね。


(レジーム・シフトかぶれの素人・談)





2014年3月24日 (月)

【妄想?】「アジ」と「宇宙」の共通点!?

Ajitouchuu


突然ですが、問題です


「宇宙」「大津の美味しいアジ達が済む世界」


人間から見て、どっちが遠いと思いますか??







距離で言えば、もちろん「宇宙」ですね


大津の手漕ぎボートエリアで、美味しいアジやイシモチ達が暮らしているのは深くても水深35mくらい。それに対して「宇宙(外気圏)」は地上から690km以上離れている世界のことです。


比較になりませんね







ちょっとSF的な想像をしてみて頂こうとかな?、と思います。



ある日、あなたが散歩をしていると、突然頭上からあやしい光線が降り注ぎ、体が宙に浮いてしまいました
地上に戻ろうと一生懸命もがきますが、効果なし。そしてグングンと加速していき、ついには宇宙空間へ・・・


Uchuuyuukai
あれれ〜っ!オタスケ〜〜っ!!

巨大UFOによる誘拐事件とでもしておきましょうか
あなたは可哀そうな被害者です。なんにも悪いことをしていないのに・・・


しかも、ここではUFOに吸い込まれるのではなくて、真空の宇宙空間に放りだされてしまいます



真空の宇宙空間。


そんなところに放り出されたら、人間はどうなってしまうのでしょう?
以下の3つの中のひとつが正解です。


1.体液が沸騰、気化して一瞬のうちにミイラのようになる。
2.目、耳、鼻等はダメージを受けるが、数分間は生存。窒息死に至る。
3.全身がうっ血を通り越して破裂し、バラバラに飛び散る。


この選択肢は、どれも過去のSF映画で描写されたことがあるものです。いずれにしても死んでしまうので、やはりUFOには誘拐されたくないですね・・・



現在の定説では、答えは「2」になります。


人間が宇宙空間に放り出されても、組織の弱い粘膜はダメージを受けますが、即死はしません。


もっとも、口や鼻から肺の空気が放出されてしまうショックで気絶してしまうらしいので、当事者からはあまり違い無いかもしれませんが・・・
(目、耳、口、お尻の穴を保護していれば、意識を保つことは可能かもしれないそうです)


ちなみに、真空状態に露出された人間の体がミイラになったり破裂したりしないことは、宇宙開発中に起こった不幸な事故によって証明されています。


ソユーズ11号の減圧事故 ― wikipedia







実は、この不幸な話。
手漕ぎボート釣りをされるみなさんにとって、とても身近な話なんです。



え?どういうこと!?


こういうことです


大津で釣ったイシモチやカサゴを思い出してみてください。
口から胃袋がはみ出していたりしたことがありませんか?あるいは、お尻から血が出ている魚を目にしたことはありませんか?カサゴちゃん達は、ほぼ必ず気絶してますよね(;´Д`A。


幸運にもマダイやクロダイを釣り上げたことがある方は、お腹をパンパンに膨らませてプカーッと浮いてくる姿を見たことがあるかもしれません。


これらは全部、あなたが宇宙空間に誘拐されてしまった時に体験する状態とほとんど同じなんです。魚達は急激な水圧の変化にさらされ、体組織の弱い部分である目、口、肛門にダメージを受けて揚がってきているんです。


さしずめ、手漕ぎボート釣り師は魚にとって「恐ろしい巨大UFO」みたいなものなのかもしれません
(なにも悪いことをしていないお魚さんを誘拐している・・・?なんだかちょっと罪悪感







正確に言うと、魚達は宇宙空間よりさらに過酷な環境の急変にさらされています。


地上と宇宙空間の1番の違いは「気圧」です。私達が生活している地上は「1気圧」。そして宇宙空間は「0気圧」。その差は「1気圧」になります。


水中の気圧はほぼ水深10mごとに1気圧高くなります。つまり水深35mなら「4.5気圧」です。


つまり、大津の手漕ぎボートエリアの深場から釣れてくる魚は「3.5気圧」もの急激な減圧にさらされていることになります。


もし人間の体が宇宙空間で瞬間的にミイラになったり破裂したりすると仮定すると、沖釣りで釣れてくる魚はみんな悲惨な姿で揚がってくることになってしまいます



冒頭に書かせて頂いた質問の答えについて、「気圧」を基準に考えてみると「『大津の美味しいアジ達が済む世界』は『宇宙』より遠い」、と言うこともできそうですね



※ダイビングをされる方々にとっては、この話はなかなか実感と合わないと思います。


スキューバダイビングのベテランなら、水深30~40mは到達可能な世界です。しかし、タンクやゴーグル、ウェットスーツは宇宙服の役割と近いものです。比較する場合は「素潜り」が良いですね。普通の人間にとって、素潜りで水深40mに1分間滞在することがどれだけ困難で危険なことか・・・、という感じでしょうか


素潜りで200m以上潜る人も存在しますが・・・(人間の可能性って本当にスゴイですよね







海の中が宇宙より遠いという話は、あながち「気圧」の話だけではありません。


宇宙空間は遥かなる彼方まで電波、電磁波、放射線で観測できますが、海水はそのどれをも遮断して通しません。


130億光年離れた天体が観測できる時代なのに、ダイオウイカの生態を観察するのが困難だったり、現在最強の戦略兵器とされるのが原子力潜水艦だったりするのは、すべて宇宙より深海の方が把握困難だからです。


こんなことを考えていると、なんだか手漕ぎボート釣りという営みのロマンが、より一層強く感じられてくるような気がします


最先端の科学の力ですら把握することが難しい海の世界。
そこには数千年の昔から、自分の五感で挑んで、頭を悩ませながら釣り糸を垂れている人間がいます。時代によって道具は変わっても、海を理解しようとする人間の悩みはあまり変わらないのではないでしょうか。


みなさんが受け継ぐのはその系譜。


原始的に見えるけど、実は最先端でもある。
海と体ひとつで対峙するということは、そういうことなんだろうな、と思います


釣りは変わるけど、変わらない。
手漕ぎボート釣りができる環境をずっと保っていきたいものですね





2014年3月20日 (木)

【釣行中止】都合により土曜の出撃はお流れに・・・。

家庭の都合により、土曜(22日)の出撃は諦めます


家族の予定が変わり、22日は都合がつかなくなってしまいました。


代わりに明日(21日)が空いたのですが、大荒れの天気図で出撃は叶いませんね


残念ですが、今回は諦めです。




春彼岸ですので、お墓参りに行ってくることにしたいと思います。


いつも出撃の時に声を掛けている亡父の墓所にいって、今後の天候運と釣り運を引き寄せてくれ、と頼み込んできます



22日に出撃される方々も多そうですね。


みなさんに良い釣り運が訪れますように





2014年3月19日 (水)

【釣行予告】今週土曜(22日)に出撃を検討中です!o(^o^)o

春の海になった?大津に行ってきたいと思います


思いのほか仕事が忙しくて、今月は22日(土)がラストチャンスになりそうです。


逃せません




しかし、予報天気図は微妙。金曜からの西風が残りそうな気も・・・


でも釣りの準備は万端ボウズ軍の応援もあるはず。人事を尽くして天命を待ちます



【今回の釣行テーマ】


1.乗っ込みの黒鯛を狙います

今年の目標のひとつ「黒鯛を狙って釣る」。今年最初のチャンスだと思います。先日来、大津で釣れている黒鯛はサイズが大きく、またおなかも膨れていて重いようです。乗っ込みの時期に入ってると見て良いと思います。マイワシ、イシモチも魅力ですが、4月以降はしばらく油壺に通う予定でもあり、今回は黒鯛を強く意識した組み立てで行きたいと思います



2.自作サビキのテスト

前回、アタリが出る前に海中ロープにさらわれてしまったこともあり、実質今回が初陣です。今回は前回よりはマシな出来になっていると思います。基本は魚皮のケイムラ効果に期待ですが、底潮の濁りを想定して夜光も入れてみました。今回は何とか釣果の実績をつけて、魚を釣ったあとの仕掛けの状態を検証できるようにしたいと思います



3.潮に変化に惑わされない

2週間前の同じ潮回りの時に出撃しました。しかし予想と違う潮の流れに対応しきれなかった部分があり、悔いの残る釣りになりました。今回も小潮のため、潮の安定した流れは望みにくいですが、タナの潮をきちんと見極めて潮表を外さないようにしたいと思います。


ところでここ数日、黒潮の動きが驚くほど激しく、潮の予想が難しい状況になっています(まるでのた打ち回る龍のようです。もしかすると黒潮の分流の流入があって中層以上は澄み潮になる可能性もあります。でも底潮はまったく状況が異なることもあり得るので、惑わされずに現場で見極めて対応したいと思います。



黒鯛狙いとサビキ釣り(+泳がせ)は相反する釣りなので、時間を区切って釣り分けることになると思います。こういう区切りはあらかじめ決めておかないと、なかなか難しいですよね。でもこだわり過ぎてもダメ。不器用ながらも、臨機応変を目指したいところですね







風に嫌われてしまったらしょうがないですが、水温12度に合わせた釣りは貴重なタイミングなので、なんとか出てみたいものですね。


天気図に注目です


1395241628490.jpg
カゼコイボウさん、おとなしく寝ててね!(^_^)☆



2014年3月16日 (日)

【妄想?】「マイワシ」と「レジーム・シフト」。

マイワシが教えてくれた「地球の秘密」。


Regimeshift


最近、京急大津でマイワシが釣れていますね。はじめて釣ったという方も多いのではないでしょうか。珍しさの面でも話題になることがあるようですが、長い目で見ると、どうやら珍しいことではないようです


僕はまだ海釣りの世界に入って5年もたたない新米なので経験がありませんが、以前(おそらく20~30年前くらい)は東京湾でも毎年サビキに鈴なりに釣れていたという話を聞いたことがあります。しかし、特にここ10年程?はまったくと言って良いほど釣れていなかったようです。


なぜでしょう?


乱獲で減ってしまったんでしょうか?
それとも環境破壊で海が変わってしまったんでしょうか?



必ずしも、そうとは言えないようです。


そして、そのことを人類に教えてくれたのが、他でもない「マイワシ」なんです







以前、このブログの記事で「魚種交替」という理論に触れさせて頂いたことがあります。


リンク → 【妄想?】サバが増えるとアジが減る!?簡単そうで難しいその原理は・・・。


ごく簡単にいうと、マアジとマサバ、そしてマイワシの漁獲数には中長期的な相関関係があり、どれかが増えるとどれかが減る、という現象がある、という考え方です。
(他にもカタクチイワシ、スルメイカが加わる観点もあります)


深く追っていくととても複雑で難しいので、僕も「そんなこともあるのかなぁ」程度に頭に置いています


この「魚種交替」に出て来る魚の中で、漁獲量が1番極端に上下する魚が「マイワシ」です。獲れる時には爆発的に獲れ、取れない時にはほとんど市場に出回らないレベルにまで落ち込んでしまいます。


Gyoshukoutai_2   
末尾の参考URL記載の西海区水産研究所サイトから引用させていただきました(問題があれば削除致します)。現時点で最も一覧性に優れるグラフだと思います。

青い部分がマイワシの漁獲量です。他の魚(アジ類、サバ類、カタクチイワシ)にくらべて、グラフの高さの変化が激しいことが分かるかと思います。また、マイワシの漁獲量について1988年のピーク時には年間約450万トンも取れていたのに、17年後の2005年には約3万トンにまで落ち込んでしまっていることもこのグラフに現れています。実に150分の1・・・です


釣りにいく度に150匹は釣れていた魚が、今は何度出かけても1匹ずつしか釣れない・・・という感じ?そう考えると、いかに悲劇的な減り方か実感できる気がしますね



なお、この魚種交替のサイクルでは、現在はこれまで主役だったマアジの減少期にあたり、これからマサバ時代に入っていくところと言われます。マイワシは漁獲量が底を打ち、徐々に増え始める時期と思われます(魚種交替は地球規模で起こるため、局地的な検証は難しいです。例えば現在、太平洋系のマアジは1994年以降減少傾向ですが、日本海系は近年、増加傾向にあります)。


※この理論は魚の乱獲を正当化することに悪用されることもあります。「魚が減ったのは漁業のせいじゃなくて環境のせいだ!」という立場です。原因が何であれ、減った魚を獲り続けたら漁業はいずれダメになってしまいます。釣りと直接関係があるわけではありませんが、頭の中に留めておきたいものですね。







Q.「魚種交替」現象はなぜ起こるの
A.大きな要因として「レジーム・シフト」があります。


「レジーム・シフト」。
「気候ジャンプ」とも呼ばれるこの現象を大雑把に説明すると、10数年に一度くらいの頻度で発生する地球規模の急激な気候変動のことです。簡単に言うと、それまでの10年間くらいは年間平均気温の変化が1~1.5度くらい範囲に収まっていたのに、突如として1~2年の間に2~3度も下がったり、又は上がったりするような現象、という感じでしょうか。


研究によって、偶然の産物ではなく周期的に起こる地球のサイクルらしいということが分かってきました。海流の流れる道筋や温度の影響が大きいと言われていますが、まだサンプルとなるデータが少なく、詳しいメカニズムは分かっていません。最近では1970年代に1~2回、1988~1989年、1997~1998年に発生した、とする説が有力になっているようです。


このレジーム・シフトは漁業だけの問題ではなく、「気候」・「海洋」・「海洋資源」が密接に関連して地球環境を形成していることを示す概念です。言葉を換えれば「海洋資源は単なる食糧ではなく、空気や森林と同じ地球の共有財産である」という定義をもたらすものです。現在、この概念は地球環境を捉える上での主流となっており、世界中で盛んに研究されています。



そうです。


この「レジーム・シフト」の存在を人類に教えてくれたのが他でもない「マイワシ」なんです
そして、そのメッセージに気づき、新しい概念として提唱された方は日本人です







マイワシが教えてくれた「地球のひみつ」。


東北大学の川崎健教授は、太平洋の遠く離れた3箇所においてマイワシの漁獲量の増減に同期があることに気付かれました。それらのマイワシは混合の無い別クループと考えられました。川崎教授は、この同期現象は「局地的な研究では説明できない」と考えました。


そして「この現象を説明するには、太平洋規模の海洋変動や、関連する気候変動を考慮する必要がある」という結論にいたり、1983年に発表しました。しかし、当時の国際学会では重要視されませんでした。「環境は毎年変動するが、長期間平均すれば一定であり、魚が減るのは獲り過ぎのせい」という考えが当時の主流だったからです。


その後、教授は検証を重ね、3年後に「これらすべての地域のマイワシとカタクチイワシの漁獲量に同期した逆相関関係 (一方が増えると一方が減る)がある」ことを報告しました。これが一部の学者の興味を引くことになり、ようやく世界中で検証が始まりました。


それでも検証には時間が掛かりました。教授の理論が認められ、主流となるに至ったのはようやく1996年頃のことだと言われています。


※主流になるに至った経過で注目すべきことは、水産学の分野だけではなく、地球物理学や海洋物理学の分野で川崎教授の理論に注目が集まり、次々に裏付けとなるような研究成果が上がってきたことです。この概念は地球環境の捉え方そのものを大きく変えるに至りました


参考URL


レジーム・シフト - Wikipedia

レジームシフトとは何か? - 西海区水産研究所

資源変動と海洋生態系 ~マイワシを例に~ - 海洋政策研究財団

マイワシはなぜ減った?マサバはなぜ増えない? - 中央水産研究所

マイワシの漁獲量はなぜ激減したか - 東京大学海洋研究所


参考文献


「イワシはどこに消えたのか?」本田良一 著(2009年中央公論新書)


Iwashihadoko
この本は釣り本ではないので、特にブックレビューは行いません。でも海洋資源のことをもっと知りたいと思われる方には、ぜひ読んでみて頂きたい一冊と思います






こんな話は釣りにほとんど関係がない、と言えばそのとおりです


でも、ボートの上でマイワシに出会った時、こんな話を思い出すことができたら、目の前でピチピチともがいている姿がちょっと違って見えてくるかもしれません。魚体の美しさや海の恵みの有り難さ、そして、この竿と糸を通じて地球と語り合っているんだな、という気持ち。そんな感覚が浮かんでくるかも・・・しれませんね


※もっとも、マイワシばかりジャンジャン釣れる時代になったら、そんな感傷は無用になると思いますが・・・


釣りが上手になる道とは違うかもしれませんが、個人的には海や魚のことをもっともっと知りたいな、と思います





2014年3月14日 (金)

【釣行記補足2】失敗の覚書+「珍味」のある食卓!?

平成26年3月8日大津釣行の補足の2回目です


補足の最後に、今回の釣行にまつわる細かい話を列記しておきますね





Q.本編の最後で言ってた「失敗」ってなに?
A.反省の意味も込めて挙げておきます。


今回の釣り。釣果の数と型には満足できたものの、失敗が多くて気持ちがいまひとつスッキリしませんでした。大きな失敗としては、本編にも出てきた「GPSログ取得失敗」と「自作サビキのロスト」。そして「コノシロ釣れず、マイワシも1匹だけ」も少し凹んだ原因ですね。


でも、その他にもこんな失敗がありました。


・日焼けしてしまい、クチビルガサガサ
昨年の晩秋から悪天侯の修行釣りが多かったこともあり、今回は久しぶりの晴天下での釣りでした。まだ日差しの弱い冬、という認識もありました。もう3月。紫外線もかなり強くなってきていました・・・。


Gasagasakuchibiru
ちょっと懐かしい画像を使いまわし(^-^)。

我が家は昨年から日焼け禁止令が出ているため、妻にコッテリ絞られてしまいました。今回は顔よりクチビルがヒドイです。翌日からガサガサになったかと思えば、火曜日には口唇ヘルペスが暴発 風邪でも花粉症でもないのに会社にマスクをしていく羽目になりました。
次回以降は肝に銘じます・・・



・せっかく購入した新兵器が・・・。
釣行にはいつも水温計を持ち込んでます。でも、ボート上の僕はいつも余裕がなくて結局見忘れてしまうことが多いんです(飲み物すら口を付けずに終わることが多いです)。そこで、魚探(PS-500C)オプションの水温センサー「TC03-05」を購入し、今回から実践投入するつもりでした。


260308g8
水温センサーちゃん。7000円ちょっと。やっぱり高い・・・と言えば高い(^^;;。

しかし、朝の寒さで指がかじかみ、本体側の端子のキャップを外すことができず、結局取り付けることができませんでした


260308g7
外せなかったキャップ。自宅では外せたんですが・・・。

次回以降は自宅で取り付けて持ち込みたいと思います



Q.今回の獲物はどうなったの?
A.こんな感じです。


今回は久しぶりの大漁だったので、珍しくお刺身以外にもたくさんお魚が回りました。相変わらずシンプルな食べ方オンリーですが、ご容赦くださいませ
(我が家は「とりあえず美味しく食べれればOK」から進歩する気配がないです


たまたま有ったコストコサーモンとコラボ。酢飯に乗せて海鮮井


260308g1
このサーモンは美味しいですが、大津アジの勝ち!

マイワシは1匹を家族4人で。美味しかったような、よく分からなかったような(泣。



すっごく久しぶりのアジの干物


260308g2_3
アジの型が不揃いだったので、塩加減がバラついてしまいました(小さいのがしょっぱめに)。干物は難しい!(;´Д`A


アジの塩焼き


260308g3
塩焼きは安定して美味しいですねo(^_-)O。

そして、今回1番のヒットは・・・。


「油で揚げない南蛮漬け」でした。


260308g4
14〜18cmくらいのアジを使用。骨までやわらかくて子供も絶賛!\(^o^)/

揚げなくても、圧力鍋を使えばこんなに骨が柔らかくなるんですね~。
これからコアジやコサバは全部コレでいいやっていう感じでした



Q.まだ食べた獲物があるんじやないの?
A.「石田丸産ワカメ」を堪能させて頂きました


今回、有り難いことに石田丸さんからワカメを頂きました。


260308g5
ワカメしゃぶしゃぶ!はじめてですが、こりゃ美味しい。

美味しくて食べ過ぎてしまいました



そして、こんなものも見つけちゃいましたよ。


260308g6
ワレカラちゃん?それともヨコエビちゃんかな?

これは、以前KAKEさんのところの記事に出てきた「ワレカラ」ちゃんでは??


「ワレカラ喰わぬ上人なし」という諺もあるくらいなので、気にせずパクリ


お味の方は・・・。うーん、カラの食感しか感じなかったかなぁ・・・。


そういえば、最近読んだ本の中で、動物プランクトンの食料化が検討された時代の話を見たことがあります。プランクトンはどう料理してもモソモソして良い料理にほならなかったそうです。ワレカラは浮遊生物ではないのでプランクトンには含まれませんが、なんとなく大差ないのかも?という気がしました(^^;;。




Q.最近、ちょっと天候運が良くなってきたんじやない?
A.そのとおりです


毎年1~3月は悪天候に悩まされます。今回は天気図的に微妙な感じもしていました。今までは常に悪い方に転ぶ天候運だった僕ですが、今回は良い方に転びました
(出船さえできれば「良い方」という基準です


なんだか、昨年から天候運が変わってきたことを感じます。


僕の中の立役者はやはりこちら。


250912bouzugun
テルテルボウズと風来坊(カゼコイボウ)、「THE ボウズ軍」!

今年もお世話になります







今回の補足はこれで完了です。
サビキ仕掛けをバンバン作成して、次回に備えたいと思います





2014年3月12日 (水)

【釣行記補足1】釣行テーマ遂行状況、自作サビキについて。

平成26年3月8日大津釣行の補足です


1394594289055.jpg


【釣行テーマの遂行状況について】


本編と被らないようにサラッと


1.マアジ、イシモチ、メバル、コノシロ、マイワシ
ほぼマアジだけになってしまいましたが、久しぶりに24匹制限が発動した上に、型も良いものが多く混じったので僕には十分過ぎる釣果でした。でも、今しか釣れない冬の冠魚「コノシロ(鮗)」を釣り逃したのは残念でした・・・


2.泳がせでスズキ→ヒラメ狙い
今回はアジが暴れることもありませんでした。ヒラメ狙いは不戦敗です。マイワシ泳がせも考えてはいたのですが、人生初の1匹をエサに使う気合はありませんでした


3.海苔棚以外のポイントも狙う
本編にも書きましたが、中根西のチェックをしてきました。しかし海の雰囲気と流れている潮のイメージが合わず、時間もかけずに切り上げたので、状況を掴むことはできませんでした。
中根の北側と南側で海底近くの潮だけが大きく違っていたように思います(表層~中層は同調していました)。



【自作サビキについて】


いろいろ調べていくうちに、魚皮サビキについてはいくつか「思い」を持つようになりました。でもその話はいつかしっかり釣れるようになってから書かせて頂きたいと思います。今回は初めてやってみた魚皮サビキの作成プロセスをご紹介しておきます。よく知らない人間がとりあえずやってみたことです。井戸端談義としてご覧くださいませ



魚皮サビキについての最初の手掛かりは服部名人(故人)の本でした。こんな記述がありました。


・魚皮は3年ほど干して油分が抜けたものを使う。
・海中で「乳白色」に変色するものであれば間違いない。


3年 これは早く仕掛らないとダメかも


「乳白色」という表現がよく分かりませんが、なんとなくケイムラ(蛍光紫)カラーのようなイメージ?


魚皮については今年から仕込み始めることにするとしても、サビキ作りは3年も待てません。なにせ「すべての仕掛けを自作出来るようになる」は今年の目標なんですから・・・



ということで、今回は魚皮を購入してくることにしました。


2603081
ハゲ皮とサバ皮。ハゲ皮はカワハギじゃなくてウマヅラ?なんですね(^^;;。


いろいろ調べてみると、市販の魚皮は油分を短時間で抜くために洗剤の類を使っていることが多いそうです。そんな加工がされていると再乾燥した時にパリパリになって使えなくなる、という話を聞きました。しかし、今は他に選択肢がありません。とにかくやってみることを優先します



まず、買ってきた魚皮を3cm幅にカットします。


2603083
切り分けられたサバ皮、ハゲ皮。

次に、方眼目盛のついたカッターマットを使って均一の大きさにカットしていきます。
ハゲ皮は扱いやすいんですが、サバ皮はペラペラしていて扱いにくいです


2603084
こんな感じで目盛を使い、同じ形にカットしていきます。


2603085
カットしたもの。サバ皮は薄く軽く、くっつきやすくてちょっと神経を使いますね。

バケっぽい形になってきた魚皮を、ひとつずつ半分に折り、折り目をつけます。
(不器用な僕はこの工程が1番大変でした。妻に手伝わせてみたらずっと上手でした


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折り目をつけたところ。

鈎のチモト側にあたる部分を少し斜めにカットして、バケが完成です。


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これでバケは完成!クシャミに気をつけてください

このバケをハリスを結んだ鈎に装着するんですが、僕はこの装着法がよく分かりません(>_<)。とりあえず1本撚りのウィリー糸を巻き付け、縛って少量の瞬間接着剤で留めました(ウィリーと同じ要領です。本当は接着剤は使いたくないのですが・・・)


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メバル釣りに使う力ブラをイメージして緑色の糸を使ってみました。

結び目も不揃いで出来が良くないですが、とりあえず完成です




次はいよいよ実際に海中に投入してみます(「釣ってみます」と言えなくなったことが悲しいです


26030810
出船前の雄姿。

海中に仕掛けを下ろし、10分ほどで引き揚げて様子を見てみました。


26030818
写真にはうまく写ってませんが、かなり光ってます!(◎_◎;)

驚きました。
サバ皮がめちゃくちゃ蛍光紫に光っていますこれが服部名人の書いていた「乳白色」なのでしょうか?もう1本の竿に付けてある市販ケイムラサビキのバケと比較しても、桁違いの光り方です。太陽光の下なので、実際の海中で魚にどう見えるかはわからない面もありますが、とりあえずサバ皮の効果らしきものを目にすることが出来ました。


また、魚皮に油分が残っていると鈎に絡みついてしまって使えない、という話も聞いていましたが、そういった状態にもなっていません。


これは使えそう・・・。というより、釣れそう

市販のサバ皮サビキを使ったことはありますが、こんなに光っていた感じがありません。当時は注目しなくて覚えていないだけかもしれませんが・・・。今度は比較してみる必要がありそうですね。



しかしその後すぐに、本編にもあった通り悲しいことになってしまいます・・・


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再掲載。5本鈎の4本がロストです・・・(T_T)。

しかし、1本の鈎が回収できたことは幸運でした。帰宅後、他の仕掛けと一緒にぬるま陽で塩抜きをしてから陰干しします。


翌日、サバ皮バケの様子をみてみました。


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お?まだ使えそう??

意外なことに、結構綺麗な状態を保っています。触ってみたところ、特にパリパリにもなっていません。今のところ、再使用に耐えてくれそうな感じに見えます(魚に齧られていないせいかもしれませんが


う一ん、この市販の皮は悪くないかも?


今回使った魚皮は「名人の道具箱」の「職人の手なめし」というシリーズです。値段はサバ皮が680円、ハゲ皮が580円。ただの皮と思うとちょっとお高いですね・・・。でも今回のサイズのバケで5本針仕掛けを想定すると、サバ皮のほうでも20組以上は作れそうに思います。きちんと使い切ることができれば、安い買い物になるかもしれません


素人の僕には素材の評価なんて出来るはずもありませんが、今後も試用して、事実の観察を続けていきたいと思います。


魚皮バケは奥が深く、いつか大物釣りにも使っていきたいと思っています。今回はその為の第1歩。自分の未熟さを知る機会に留まりましたが、新しい楽しさを見つけられたような気がします


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ハゲ皮、サバ皮、妻のツラのカワ。






今回の補足記事はもう1本ポストする予定です





2014年3月10日 (月)

【釣行記】平成26年3月8日(土)京急大津・石田ボートさん

マイワシはツンデレ!?まずは「ツン」からのスタートでした


26030813_2


8週間振りの釣行です


釣行記本編はできるだけ短く、細かいことは別途補足記事にしてみようと思います


今回の本編は実釣篇+Q&A方式です。


それでは本編スタート




【GPSログ】


ポイントとダイジェストです。


Log260308ootsu
竿を入れたのは3箇所です。朝方はやや荒れ気味の海でした。

最初のポイントで釣れたアジの写真を撮ったあと、iPhoneの電源が落ちてしまいました
おそらく寒すぎてバッテリーの電圧が落ち、自動で保護機能が働いたんだと思います。そしてさらにドジなことに、再起動後にGPSアプリを立ち上げ直すことを忘れてしまいました。久しぶりにログ取得失敗です・・・。ポイント位置だけ記載しておきますね。


1.沖の海苔棚6枚目の北東角付近
この場所はカサゴ根(謎の根)からほんの少し北北西に離れたところで、海底に溝のような地形変化があります。今年の海苔棚の配置だと丁度6枚目の北東角にあたるので狙いやすいと思います。現在の石田丸さんのアジのオススメポイントも、ここがイチオシのようです。1投目からアジが釣れ、1時間半程の間は仕掛けを入れるたびにアタリがありました


2.中根の北西側
北北西からの潮がやや早めに入ってきていたので、少しだけ中根パトロールをしてみました。
しかしエサ取りもおらず、潮裏の気配だったので、早々に諦めて30分で移動しました。後で聞いたところによると中根の南側で黒鯛が揚がっていたらしいので、底潮は向きが違っていたかもしれません(ビシ抵抗では見抜くことができませんでした)。


3.沖の海苔棚5枚目の南東角付近
ここも海中ロープとアンカーロープを交差させないといけない場所です。風向きが安定しない時はヒドイ目に遭います。海苔棚の間を回遊するスズキ狙いをイメージして行ったのですが、アタリは出ませんでした。




【実釣について】


AM7:00ジャストに岸払い。一路、沖の海苔棚6枚目に向かいます。北風がやや強く、波っ気もありましたが、ここ最近多く経験している修行釣りのおかげでだいぶ漕ぎやすく感じられるようになってきました(これって進歩?


6枚目の北東角付近に入ります。ここは昨年2月の超低水温下で「居食いするアジ」を経験した場所です。昨年は海苔棚から少し離れた位置だったんですが、今年の海苔棚は北にズレたので、ほぼ海苔棚の角になっていました。アンカーロープを海苔棚から出ている海中ロープに交差させてボートの位置取りをしましたが、北風が強かったおかげでうまく安定してくれました


今日はサビキ仕掛けがメインです。しかし習慣のせいか、気が付くとビシ仕掛けをセットしている自分に気付きました。仕掛け作りを途中で止め、サビキ仕掛けに付け直し


2本目で自作の魚皮サビキを出すつもりだったんですが、1本目の市販ケイムラサビキを投入するとすぐ「ガクガクッ」とアタリが


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ひどい写真ですみません(^^;;。この後泳がせ餌として頑張ってくれたアジくんです。

いきなりのマアジです。久しぶりの好スタート?
この1匹目のアジで即座に泳がせ竿を投入し、サビキも急いで再投入します。


ここからアタリが続きます。2本目の竿を出すヒマがありません。入れパクではないものの、仕掛けを入れると必ずアタリが来る状況が続きました。


(iPhoneが低温落ち?してしまったので、ここからしばらく写真がありません


アジは1時間半ほど釣れ続きました。
アタリが遠くなり、スズキの回遊かな?としばらく様子見、しかし忘れた頃にポツリをアジが釣れただけで、泳がせアジは暴れることもありませんでした。その間、ずっと潮の様子を観察してました。


事前に、下げ潮は猿島方向に流れると考えてました。でも一向に潮が変わりません。朝方はほぼ止まっていて、9時頃からごく弱い東からの潮。その後、弱いながらも北西からの潮が流れ始めたように見えました。10時頃、少しずつ北西の潮が速くなってきたので、今日の下げ潮は北西で安定しそうだな、と思いました(予想はハズレでした)。


ヒラメ狙いで漕ぎ流すラインを考えてあったんですが、潮が違って使えそうもありません


代わりに中根の様子を見てくることに。


AM10:00頃、移動です。
途中、いけぼさんにご挨拶。いけぼさんはアジ、イシモチ、マイワシ、コノシロの4目達成とのこと。良いポイントに入られているようです。流石ですね


中根ブイの50mほど西に入りました。サビキと泳がせを下ろし、さらに長め(4.5m)のビシ仕掛けも出します。


ビシ仕掛けでエサ取りの様子を見ました。しかしまったくエサ取りの気配がありません。魚探を眺めてみてもまったく良い気配はなし。完全に潮裏の雰囲気です。潮を確認すると北西の潮、ビシもわずかですが底では同じ方向に引かれてると思いましたが・・・。


中根は7投、40分で切り上げました(タナ取り中にミニカサゴ2匹、リリースです



AM11:45頃、海苔棚5枚目の南東角付近に移動しました。


まず泳がせを下ろし、次にサビキです。すると、すぐにサビキにアタリが
中アジのような、ちょっと違うような引きで揚がってきたのは、なんと待望のマイワシちゃんです


26030815
キター(≧∇≦)ー!!。

やりました移動は正解?
しかし、残念ながらその後はアタリがなく、完全に単発でした・・・



11時過ぎ頃から、ようやく海が凪いできていました。
穏やかな海の表情は嬉しいですが、今日は複雑な気持ち。この凪は南風に変わる知らせです。おまけに今は海苔棚の海中ロープにアンカーを交差させています。釣りながら船の向きが変わったらヒドイことになってしまいます


ここで遅まきながら、自作の魚皮サビキを出しました。今回の釣行が初使用(というよりテストです。2本目のサビキ竿です。


しかしやはり遅すぎました
自作サビキ竿を出してすぐ、船が不安定になってしまいました。気を付けていたつもりが、ボートが姿勢を変えないままズレ始めたことに気づけず、3本の竿すべてのラインが海中ロープに干渉してしまいました


オールを使って船の位置を直しながら、順番に仕掛けを回収します。泳がせ竿と市販サビキの竿は見えないロープをうまく交わして回収に成功しました。


しかしよりによって自作サビキ竿だけ失敗してしまいました・・・


26030816
無残な姿に・・・。

5本針のうち4本がロスト。漁師さん、ロープに針を残してしまって申し訳ありません・・・


※自作の魚皮サビキの様子は補足記事で別途ご報告する予定です。


その後、南風は強くなったり弱まったりを繰り返し、ボートの位置は真逆に振られ、さらに走錨をはじめました。僕はラインの干渉を認めるたびに船首側に竿を伸ばしてロープをよけながら仕掛け回収。そして船尾側に再投入、という作業を何度か繰り返し、苦しい釣りを続けました。
その結果、アジを2匹追釣。しかし泳がせ竿には最後までアタリがありませんでした



PM1:30頃、港に向かういけぼさんが声をかけてくださいました。いけぼさんはマイワシ9匹確保とのこと(羨ましい~。いけぼさん、わざわざご挨拶を有難うございました


その後すぐ、僕も沖上がりしました。南風は予報通り4m/秒くらい。大した風ではないのですが、どこか心の重い帰り道でした。







それでは後半のQ&A編、スタートです


Q.今回の基本情報は?

A.以下の通りです。
平成26年3月8日(土)、京急大津・石田ボートさんから出船しました。潮汐は小潮、満潮AM8:10、干潮PM3:20。下げ潮メインの釣りになります。天候予報は晴れ。朝のうちは北東の風3~4m、お昼頃から南風4mの予報です。前日は北風で気温が上がらず、都内各所でも雪がちらついた寒い日でした。複雑な天気図ですが、翌日に関東に強く影響しそうな低気圧はありません。



Q.出船前の状況は?

A.寒さの楽しさのコラボでした
6時前に大津港に到着。思ったより風が強く、寒いです!海を見ると波立ってます。でも白波はあまり見えず、とりあえず安心。朝の石田丸さん情報では以下のようなお話しでした。


・アジは沖の6枚目北東、イシモチは同じ棚の北西。

・マイワシは日によって釣れたり釣れなかったり。


今日はKAKEさん、いけぼさんも出撃です。朝の楽しい会話のおかげで寒さが和らぎました(ホントに寒かったんですよ。KAKEさんが用意されていた下田サビキも拝見。夢のある仕掛けですね 僕は初めて作った魚皮サビキを出しましたが、いまや悲しい思い出です(本編参照。今日の大津港のボートは全体で12、3艘でした。石田丸さんで8、9艘くらいかな?思ったより少なかったです(大津好きの方々は寒さも気にしない猛者揃いですもんね)。


26030810_2
在りし姿のマイ初代サビキです(T_T)。


Q.帰港後の状況は?

A.大きな黒鯛が揚がっていました


港に帰ると、丁度同じタイミングで戻られた方が釣られた黒鯛をみせてもらうことができました。50cmオーバーの立派な年無しです お腹が膨れ上がっています。浮き袋の膨れではなく卵のようで、乗っ込みの雰囲気に見えました。石田丸の若女将さんの話ではちょっと前に上がられた方も釣られていたそうです。気温も上がって暖かな陽気になっていたこともあり、なんだかもう春の雰囲気を感じてしまいました


車の片付けをしてからスベリに戻るとKAKEさんの姿が。お聞きするとガレ北でアジ35匹
この時期にひとり海苔棚を遠く離れ、これだけの釣果を上げるなんてなかなかできることではないと思います。流石流石のKAKEさんです







今回の釣りは久しぶりに24匹の自主制限にかかる釣果で、型も良いものが多く満足の行く釣りでした(オーバー分は実家にお裾分けしてギリギリの23匹をお持ち帰りです。でも失敗も多かったので、気分は「要リベンジ。海苔棚のある間になんとかもう一度機会を作りたいと思います


失敗の内容は、別途補足記事に書かせて頂く予定です。


大津の海は早くも春の雰囲気?
成功も失敗も海に出られればこそ。釣りが出来る喜びを改めて感じた釣行でした





2014年3月 8日 (土)

【釣果速報】本日、京急大津に出撃してまいりました!

マ、マイワシはいずこ・・・


釣果:マアジ33(最大31cm)、マイワシ1、ミニカサゴ2(リリース)


Sokuhou260308
25cm以上は8本です。24匹制限をオーバーしたので、実家に10匹ほど置いてきました。

・朝方、沖の海苔棚6枚目の北東付近でマアジが大、中、小入り混じりでよく釣れました。

・マアジは釣れたのですが、何も混じらず、ただマアジばかり。意外な展開でした。

・スズキ狙いの泳がせは1日中出し続けていましたが、アタリなし。

・最後に移動した沖5枚目の南東付近でようやくマイワシでも単発でした

・アジは良く釣れ、数では十分な釣果です

・でも、いろいろな悔いが残る釣行に・・・。やはり、海苔棚近くの釣りはまだ苦手ですね

・今日の石田丸さんでは黒鯛が複数揚がっていたようです。乗っ込みの気配でしょうか?

・朝の寒さは厳しかったですが、KAKEさん、いけぼさんと一緒で楽しい1日になりました


詳細は別途ご報告させていただきます。





2014年3月 7日 (金)

【釣行予告】明日の土曜(8日)、大津に出撃予定です!

8週間振りの出撃です


水温はまだ低いですが、もう待てません(笑


ちょっと微妙な天気図で心配していたんですが、ボウズ軍団の力と今日の予報を信じて決心がつきました


行先は大津です



【今回の釣行テーマ】


1.大津の冬のオールスター
マアジ、イシモチ、メバル、コノシロ、マイワシが揃えられたら嬉しいですね。特に、昨年釣り逃したコノシロと、最近皆さんが食味を絶賛されているマイワシはぜひとも確保したいです。久しぶりにサビキ釣りがメイン?合計で20匹くらい釣れれば幸せになれると思います(冷凍庫不使用条約に基づきます。クロダイも気になりますが、今回は黒鯛仕掛けでは狙わない予定です。



2.冬のボーナスフィッシュ
泳がせを出します。スズキは運と思いますが、1本で十分なので、もし釣れたらヒラメ狙いに切り替えるつもりです。泳がせる魚、うまく確保できればマイワシも試してみたいですね



3.沖の海苔棚以外のポイントもトライ
僕は海苔棚近くの釣りが苦手です。特に風向きがよく変わる日は半分くらい釣りにならないこともあります(小移動しまくりになってしまいます。それでも、この時期は海苔棚の間に魚道があるので、外せないポイントですね


でも、ちょっと海苔棚から離れた場所も試してみるつもりです。そろそろ春の潮。潮の状況もよく見てきたいと思います(中盤以降は東~南からの潮を想定しています)。



4.その他・・・
はじめて作った魚皮サビキを使ってみる予定です。でも出来栄えがヒドイんです(泣。釣れなかったら闇に葬るかもしれません。使用後の状態も検証したいので、海中ロープでロストするのは避けたいところです。



えらいこっちゃ会の方々からも明日の出撃がありそうですね。それに、きっと他にもたくさんの方々がしびれを切らして集われそうな気がします


真冬でも罪深い魅力の大津の海。どうか風に恵まれ、みなさんで良い釣りができますように


明日は寒そうです。
寒さを感じないくらい、にぎやかな釣りになると良いですね





2014年3月 6日 (木)

【雑談】大津の水温、意外に早く回復中?

大津の水温、予想外に早く上昇中ですね


今年は2月10日に10度を割り込み、超低水温状態になっていた大津の海水温。


3月1日に10度を回復しました。今後また割り込むことがない限り、今年は18日間だったことになります。


Kaikyou260305
これは5日現在。大津の水温は10.8度といったところでしょうか。


<参考・各年の「海水温が10度を下回った日数」状況>


2008年 → 1月19日~3月2日の間に計28(9度を切った日が2日あります)
2009年 → 0日(一度も下回っていません)
2010年 → 2月18~21日の3日間
2011年 → 2月13~22日の間に、計4日。
2012年 → 1月24日~3月6日の間に、計31
2013年 → 1月16~30日の間に、計11日間

2014年 → 2月10~28日の18日間(9度を切った日が延べ6日あります)


寒い冬という印象の割には10度を切ったタイミングが遅かったんですが、大雪の後の雪解け水の影響か、9度を下回った日が延べ6日も発生しました。ここ6年で1番低いところまで行った感じです


さらに、2月初めから徐々に関東を離れていった黒潮が、その後も離れ続け、現在「非常に遠い」と言って良い状況になっています


Kuroshio140305
図の上半分には触れてもいません。東京湾には分流・支流の影響も届かないレベルと思います。


Kuroshio130305
参考までに、昨年同月同日の状況です。黒潮の位置がいかに大きく違うか分かると思います。

この状況下なので、一時は「今年の水温回復はかなり遅れるんじゃないかなぁ・・・」と思っていました。



しかし意外なことに、大津の水温は3月2日に早くも一旦11度を超えました(しかしその後また切ってます)


今週末にかけて東に抜けていく低気圧が過ぎれば、また水温が上昇し始めると思われるので、早ければ3月中旬くらいには12度に達してしまうかもしれません。大島西水道からも東水道からも暖流系の流入は起こっていないようなので、気象以外の要因はむしろマイナスに働いていそうなんですが・・・。







少しだけマニアックな話になります。
前段の話の延長なので、読み飛ばして頂いても差し支えありません


現在の状況について、知っている範囲で精一杯想像してみると、2つほど浮かんでくることがあります。


ひとつめ。


・黒潮が蛇行すると、その北側には深海からの湧昇流が海面に到達するエリアが現れます(冷水塊)。
・この湧昇流は栄養塩が豊富で、植物プランンクトンの発生を促進します。
・それとは別に、毎年今の時期には東京海底谷からの湧昇流が発生し、東京湾が春の海に変わる大きなきっかけになっています。
・今年は黒潮が非常に遠く離れていることから、この2つの湧昇流の要素が合わさり、例年にくらべて大規模な栄養塩の供給が発生しているような気がします。


Toukyouwanchoukanzu
海上保安庁サイトから引用。この深い谷から海水が湧き上がってきます。



ふたつめ。


・黒潮が遠く離れていることから、関東沖に親潮系の海水が入り込んできている可能性があると思います。
・この「親潮系の水」の起源は深海からの湧昇流なので、やはり栄養塩が豊富です。


Oyashiotokuroshio
この画像は気象庁サイトから。親潮が関東まで入り込むイメージがわかりやすいと思います。

いずれも水温が上昇する要因ではなさそうに思えますが、東京海底谷からの湧昇流が水深500m程度からの供給だとすると水温13〜14度くらいあっても不思議ではありません(黒潮は冬でも20度くらいなので、この温度でも相対的に「冷水」と呼ばれるんだと思います)


また、親潮の本流は水温が5度程度なのですが、三陸沖の黒潮との混合域を超えてきているので、やはり関東沖での水温が13~14度になっていてもおかしくはありません。



このふたつのどちらかの考えが実際に合っている、または両方が同時に発生しているとすると、今年の春は東京湾に多くのプランクトンが発生する可能性が高いことになります。また、親潮起源の方の考えが正しいとすると、サバやイワシ等の漁獲量の多い魚が多く供給されるほか、ヒラメやカレイが多く入って来る可能性が考えられます。その代わり、黒潮系の回遊魚(外洋性のタイ、アジ、大型青物など)が減るイメージになります


ただ、居着きのアジ、タイにはあまり関係ないので、総じて手漕ぎボート釣りにとっては良い状況になると言って良いのかな?と思います。


もしかしたら今大津で話題のマイワシも、親潮起源なのかもしれませんね


※もちろんこの2つの他にも色々な要因があると思います。素人の妄想レベルの内容とご理解くださいませ


※居着きの魚に影響がなくても、サイズが大きくて釣針を知らない「バージンフィッシュ」が入ってくることは少なくなってしまうので、釣りやすい状況では無いかもしれません


※マイワシについては、ストック記事の中にタイムリーなものがあるので、近日別記事でポストさせて頂く予定です







水温12度。


黒鯛の乗っ込みスイッチと言われる水温ですね
大津でも、過去3年間をみてきた限り、実際に水温12度を回復した前後に黒鯛が揚がっています。


真鯛も、この水温が深場から沖合の根まわりに上がってくる行動の始まる水温と言われています。
(あくまで沖合の話です。個人的には、手漕ぎボートでの乗っ込み真鯛は水温16度あたりからかなぁ、と思っています


海が変わってくる時期・・・、心もワクワクしてきてしまいますね







休漁期間が明け、この2週間で思いつく釣りの準備はあらかた終了しました。
テンションも上がってきて、準備万端です


油壺の水温が15度に達したら、しばらく通うつもりなので、その前にぜひ大津で美味しいお魚さん達を狙っていきたいところですね





2014年3月 3日 (月)

【温故知新】ブックレビューNo.6「mamboo流大釣りの極意」

ブックレビューの6冊目です


予定していた休漁期間は無事経過したんですが、まだご紹介したい本は残っているので、今後も時々ブックレビューはポストし続けたいと思います



「mamboo流大釣りの極意」坂井廣 著(2002年集英社新書)


Bookreview8 
もっと早く出会いたかった本です。

この本は2002年の刊行なので、温故知新という感じではありませんね。むしろ、インターネットの活用を含んだ最新の釣り指南の書と言って良いと思います。


たけちゃんさんからのお勧めがあり、ほぼ同じ時期にこっとんさんもブログで取り上げられた本なので、即ポチってしまいました







読みやすい本です。文字も大きく、文章も平易で要点が分かりやすかったです。平日の通勤時間だけに読むスタイルでも、2日(実質3時間強)で読了できました。


作者の坂井廣先生は、日本有数の実績を持たれているロケット物理学者です。定年退職後、その科学者としての力を惜しげもなく釣り研究に注ぎ込まれて、趣味としてではなくビジネスとして事業化されました。


月800万ヒットに達した「総合釣り情報サイト『mamboo』」です。
(残念ながら既に閉鎖されています)


この本の中で、坂井先生はご自身の統計的アプローチによる釣り研究の概要と、その結果に基づく魚種ごとの特性(特に「時合」)について書かれてます(投げ釣りについては力学的なアプローチもあります)。


しかし、読み進めているうちに、釣り本を読んでいる感覚ではなくなりました



この本は確かに釣りのテクニックが記載されている部分があります。でも、それより「創業家の自伝」としての色彩が強いと思います。坂井廣先生はたいへんな釣りキチですが、先生の本質は創業家(アントレプレナー)であり、この本には定年後の創業に係る先生の哲学や苦労が数多く記載されています。常に何かにチャンレンジして成功を目指すことを人生の糧とする方が、たまたま釣り好きだった、という感じでしょうか


しかも、類稀な力を備えた方です。


有能で実績ある科学者でありながら、経営の才能を兼ね備えておられます。経営といってMBA的な采配レベルの話ではなく、泥まみれの草の根営業から自分でこなす本物の「起業」です


定年後にIT技術に適応して事業化に成功した方が、これまでの日本にどれだけいたでしょうか?



そんな思いを抱きながら読んだこともあり、書かれている釣りのテクニックよりも、坂井先生がどんな方で、どんな思いでこの本を書かれたのか、という興味を1番にして読む形になりました







そんな姿勢で読んでみたら、この本には大きく2つのメッセージがあるような気がしました。


ひとつは、「真理は常に具体的」と指し示すような、統計的アプローチを基にした魚の世界の法則の導き出しです。この手の試みは他の本等でも何度も見たことはありますが、坂井先生は日本の科学技術を牽引してきた「本物の物理学者」であることもあり、一味も二味も違います。


違うのは「難しい計算を使う」とか「高い計測機器を使う」とかはではありません。


「目指す理想の高さ」が違うんです。


魚の釣れ方の傾向を統計的に導き出すため、先生が集めた釣果サンプルデータは3万5千本。ご自身の釣行回数もかなりの数に上ったようですが、さらに人脈も活用しながら方々に協力を仰ぎ、実に15年もかかって集められたものです


これは最初から強固な意志で「日本一、世界一」の釣果データベースを目指していなければ到底不可能なことだっただろうと思います。


※母数が大きい対象について統計的に最低限の信憑性を持たせるには2000サンプルくらい必要です。比較は難しいですが、僕が今までに釣り研究や水産研究で見聞きした中で、この釣果サンプル数は他には比肩するものがありません。水産研究における種苗放流後や標識放流後の再採捕を基にした研究でも、サンプル数はこの半分にも満たないものが多いです。


しかも、産卵をする成魚を条件とする観点から「全長30cm以上」に限定されています。漁業資源維持やご本人の大物志向の観点から、稚魚・幼魚サイズは対象外とされたようです。一般に魚は小さいほど警戒心が薄く釣りやすいので、大きいサイズに限定することはサンプル収集を難しくします。言い換えると一切の手抜きがないと言えると思います。


※坂井先生が釣りをビジネスにしようと思い立ったのは40歳。当時の定年が55歳です。そして想定される定年後の余命が23年。先生は残りの人生の範囲でデータベースを完成させ、事業を育てることを目標とされました。当初、データサンプルの目標数は2万本だったそうです。それが3万5千本にまで伸びた理由は、40歳から定年までの15年間をフルに活用し続けた結果だったと読み解くことができます。ここからも定年後の起業を理想に近づけたい、という坂井先生の思いが強く伝わってきます


さらに、統計解析のプロとしての手腕と不屈の情熱が加わるので、このデータから導かれる回帰曲線は信憑性の高いものに至っただろうと思います。特に、魚の時合に対する木星の重力の影響に気づかれたくだりは、先生の情熱の賜物と感じました(この本では統計解析結果の詳細は触れられません。おおまかな経緯や考え方のみ触れられています)。


これらの内容は概説的なもので、主に投げ釣りの観点での考証ですが、釣りをされる人なら誰が読んでも明日から参考に出来ることがあると思います。



定年退職後に、これだけの情熱と行動力を持って高い理想を追求し続けることは本当に尋常ではないと思います。釣りに関する内容よりも、その「生き様」に、感じるものがありました。







ふたつめのメッセージと感じたことは、「想像力の幹を育てることの大切さ」です。


釣りを長くされている方は、みなさん必ず自分なりのノウハウを積み重ねられていると思います。しかし自然相手でつかみどころのないことに感覚で対応する部分も多く、客観的な説明で人に伝えることは難しい(たいていその必要は無いかもしれませんが)感じではないでしょうか。


それ自体はまったく悪いことではなく、いつの時代でもたくさんの釣り好きの人生を支え、繁栄的に成立していることだと思います


坂井先生はこの本の中で、魚の時合の考え方についてはある程度の具体性をもって書かれていますが、その情報を釣果につなげていく方法についてはほとんど書かれていません。この本を参考にする人はたくさんいるとしても、その誰もが「釣れる」ようになるとは思っておられないように思います(実際、本の中にもこのような主旨と思える文があります)。


先生は、客観的考証に基づく想像力の「幹(みき)」を提供してくださっているんだと思います。


仮説に仮説を積み重ねて得た結論には不安定性があります。そこにしっかりした「幹」を加えることによって、釣り師ひとりひとりの想像力が、より信頼性の高い結論に辿り着き、さらに深い推論と実証の世界に踏み込んでいけるようになる、ということを期待されておられるような気がします。


同時に、奥深い釣りの世界に自分の五感で踏み込み、もがきながら進んで行くことの楽しさを奪ってしまうことのないように、という配慮でもあると思います。先生自身が「自分で答えを見つけること」の楽しさを誰よりも知っている方だとすれば、当然のことなのかもしれません


※構築されたデータベースを事業化されていることや、「釣れること」を保証できないサービスの性質からも、核となる分析や具体的な結論を記述できない理由はたくさんあったと思います。しかし、この本には著者の思いが溢れています。書かれていることだけではなく、書いていないことにも強いメッセージが込められている・・・。そんな風に感じました。



うーん、思いが入るとブックレビュー記事は難しくなってしまうものなんですね。自分で読み返しても読みにくく、ややこしいのですが、うまくカットして短くすることができませんでした・・・



なお、著者の坂井廣先生は平成25年初頭に享年74歳で没されています。


尊敬と感謝の気持ちとともに、心からご冥福をお祈り申し上げたいと思います。





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