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2013年9月 6日 (金)

【安全対策】海のルールをタダで学べる?海難審判所の裁決事例!

海難審判所を知っていますか?


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ちょっと退屈な内容かもしれませんが、1つ安全を考える記事を挟んでおきたいと思います



時々ですが、時間のある時に水の事故(水難事故、海難事故)を調べることがあります。そんな時に目に止まってくる情報の中でも仰々しくて、遠い世界に感じるもののひとつとして、「海難審判所の裁決事例」があります。


海難審判所って、ご存じでしょうか?


リンク → Wikipedia「海難審判所」


仰々しい説明はWikpediaに譲ろうと思いますが、車に例えればわかりやすいかな?と思います。


「車の事故を起こすと運転者には3つの責任が問われる」


「刑事責任・行政責任・民事責任」


自動車免許をお持ちの方は教習所で習ったことがあると思います。船の事故も同じで、事故が起こるとこの3つの責任が発生します。海の場合、このうちの「行政責任」の審判を行うのが「海難審判所」になる、というわけです。



手漕ぎボート釣りで何か不幸な事故が起こったとしても、まさか裁判所みたいなところが絡んでくるなんて、考えたことは無いですよね


僕もそう思います。いや、思っていました。もっと正確にいうと、「自分には関係ないと思いたい」という感じです



意外かもしれませんが、海難審判の裁決事例には手漕ぎボートが絡むものもあるんですよ(数は少ないですが


「手漕ぎボート(船名なし)」


裁決の中では、こんな名前で出てきます。
いったいなんの事故で、どんな裁決が下っているんだろう・・・?


興味、ありませんか?







函館地方海難審判所
仙台地方海難審判所
横浜地方海難審判所
神戸地方海難審判所
広島地方海難審判所
門司地方海難審判所
長崎地方海難審判所
門司地方海難審判所那覇支所


重大な海難審判は東京の海難審判所で取り扱われますが、それ以外についてはこの8つの海難審判所で審判が実施されます。手漕ぎボートが絡むような事故は重大ではない(と思いたい)ので、興味があって覗いてみる時には地方海難審判所だけで良いと思います。


私達に身近な東京湾、相模湾を含む、茨城県~三重県沿岸は「横浜地方海難審判所」の管轄です。


海難審判の裁決事例は平成18年分から公開されていて、すべて(?)ネット上で裁決の内容を読むことができます


リンク → 海難審判所「裁決の閲覧」サイト 


参考までに、各地方海難審判所で公開されている裁決事例の中で「手漕ぎボート」が出て来るものの数は以下のとおりです(カヌー、ゴムボートは含みません)。


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※那覇のみ独立した地方海難審判所ではなく「門司地方海難審判所那覇支所」です。
※「手漕ぎボート」をキーワードにカウントしましたが、どうやらゴムボートと手漕ぎボートの区別が怪しいようです(手漕ぎボートで「気室破損」という損害が出てくる時があります)。あくまで参考程度にどうぞ。



どうでしょう?
意外に少ない?それとも多いと感じられるでしょうか?


個別の事件の中身に踏み込むつもりはありませんが、手漕ぎボート釣りをする人間として、おおまかに概要をまとめてみようと思います。ほとんどの事故は、手漕ぎボートが動力船(漁船かモーターボート)に衝突した、というものです。


・「手漕ぎボート側が回避行動をとらなかった
事故の原因の説明の中に、このくだりがほぼ必ず出てきます。主因は動力船側が見張りを怠ったことですが、手漕ぎボート側にも原因がある、ということです。手漕ぎボート側は遠いうちから相手の船に気が付いていたにも拘わらず、直前まで何の行動も起こさないことが多いらしいのですが、理由として「相手が気づいて避けてくれることを期待した」ことがよく挙げられています。


アンカリング(錨泊)中の手漕ぎボートでも、周辺の見張りと衝突回避行動を怠ると事故の責任の一端を問われることがあります。また、そもそも航路でのアンカリングは、法律で禁止されています。



・「手漕ぎボートでも形象物の掲出責任が免除されない場合がある
海上衝突予防法では、錨泊中の7m以下の小型船舶は球形形象物という定められた合図を掲げる責任が免除されているはずなのですが、航路や港付近、海岸付近など他の船やダイバーがいる可能性のあるエリアでは掲示の責任が手漕ぎボートでも免除されないようです。正直よく分からないルールですが、少なくとも裁決事例の中では常に指摘されています。指摘されてもどうしようも無いのですが•••(;^_^A。



・「手漕ぎボート側の重傷事例が多い
手漕ぎボート側の人が「衝突直前に身の危険を感じて海に飛び込んだ」事例が多いのですが、海に飛び込んだにも拘わらず、骨折や内臓の損傷といった重傷を負っているケースがあります。想像するに、飛び込んでも泳ぎ離れる間がなく、ボート船体又は衝突側の船体と体がぶつかることが避けられないのではないでしょうか?(あるいは衝撃で発生する水流に引き寄せられる?)。


車の事故と同じで、運動エネルギーが桁違いに大きい船とぶつかる衝撃は想像をはるかに超えるものなのかもしれません。動力船はプロペラがあることを考えると、恐ろしいですよね・・・。親子で乗っていたボートの例もあり、ゾッとしてしまいました(幸い軽傷事例でした)。



上記のような状況から考えて、自分なりに学ぶべきと感じたことは以下のとおりです。


・「海の上にいる時は、常に周辺360度の見張りを怠らない
→ 他のボートの異変に気付くためにも必要なことですね。タンデムの場合はお互い違う方向を向いて座ることが有効です。


・「航路の明示がある場合は決して航路内でアンカリングしない」。
→ 大津の富士山出しなどは年によって西側が航路にあたる場合があるので注意が必要です。


・「航路の明示が無い場合は、船の往来が有る範囲を余裕をもって避ける
→ 航路の明示が無い場合、法律的に港近くはかなり広めに航路扱いがなされるようです。


・「自分に向かって進んでくる船を発見した時には、相手が気づかない可能性を念頭におく
→ アンカリングしていても、オールを出して前方に向かって右寄り(1時~2時の方向)に前進するように漕いで相手の針路を避けることは可能です。相手をよく観察し、慌てずに行動すれば衝突は避けられると思います。回避行動に至る時は、早めにホイッスルを吹いたり大声を出して相手に自分の存在を知らせることも必要です。



初めてのことにはなかなか適切な行動が取れないものですが、予備知識をもち、心構えが出来ていれば、イザという時の行動をスムーズに取ることもできるかもしれません。


「海難事故」という言葉は、とても遠い世界のように聞こえますが、先達の経験の共有が気軽に受けられる、という点では、公開情報を一読してみると良いかもしれません。
なんといっても無料で読めるものですしね







海難審判所の裁決事例は、海で適用される法律を学ぶためにも役立つ教材だと思います。


裁決事例を読むたびに、「もっときちんと海のルールを知っておきたいな」と思うようになってきました。


手漕ぎボート釣りはず~っと楽しんでいきたい趣味です。

ちゃんと勉強してみようかな・・・?





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コメント

 こんにちは
久しぶりでーす。

 確かに手漕ぎボートでも海に出るという事は、
陸上の道路に出るのと同じで、信号もありませんからね、
より周囲を注意しながら安全を心掛ける事が必要ですね。

 ネットで見たのですが先日、鴨居漁港沖の海上で漁船と手こぎボートが衝突したそうで、
不幸な結果になったそうですが、
安全第一ですね。

 先日頂いたホイッスルを胸に下げて、昨日行って来ました。
大事に使わせていただきます、有難うございました。

 では

先日、釣りの最中に手漕ぎボートにドスンとやられました。
“見てませんでした、すみません”と謝ってましたが
頭や足を船外に出して昼寝中だったりすると事故になりかねません。
(私は居眠りしませんが)

手漕ぎボートは運転者が進行方向と逆向きになっている特殊な乗りものですから
余ほどの注意が必要ですね。

歳をとると首が回らず大変です。

10倍もスピード差がある手漕ぎボートが逃げてもお呪い見たいなもの、
動力船があたってくるなんてもっての外ですが
自分が悪くなくっても怪我すると責任問題じゃないですからね。
気をつけましょう。

> あきお☆あきお 様
コメントありがとうございます!

ご無沙汰しております!(というより、相変わらずの初書き込み未了の失礼をお許しください)
えらいこっちゃ会でお会いできて光栄の極みでした!(*^_^*)

遊漁船を乗用車とすると、手漕ぎボートは三輪車?くらいでしょうか。
万一衝突した時は破損や転覆に至って当然なのかもしれませんね。

鴨居の事故は、とても悲しいですね。
胸が痛いです•••。

ホイッスル、携行して頂いて嬉しいです!o(^▽^)o
実用の機会はともかく、お揃いアイテムがちょっとでも色々な方の距離を
縮めてくれたりしたら嬉しいな、と思います(^-^)。


> 五目漁師さん
コメントありがとうございます!

陸の作業で手漕ぎボート同士がぶつかった時に、意外なほどかんたんに船体に穴が空いたのを見たことがあります。

FRPは丈夫ですが、点の衝撃では割れやすさもあるようですね。
船体が破損して浸水、転覆も起こることを考えると、やはり、ライフジャケットは最優先の安全対策です。

現在公開されている海難審判所の裁決では、手漕ぎボートの死亡事例は1件もありません。
重傷を負うことがあっても、溺れさえしなければ生命に及ぶことはほとんど無いとも捉えられますね。

10倍以上のスピードで、何十倍も重いものがぶつかってくる危険。
経験ではなく、情報と想像力から学んでおきたいことですね。

こんばんは!

こういう記事は、とても有り難いです!

正直なところ、自分では意識して、調べないので、HEPPOさんブログに記載が無ければスルーです。

事故れば、責任がどちらにあるかはともかく、何らかの被害は出ます。

結果、ボートさん、救助隊、ボート釣り愛好者もろもろの方々に迷惑をかけますので、最大限の注意を払いたいと思います。

やはり、ボート上の居眠りは厳禁ですね…徹夜明けの連続ボートは無謀ですね…反省します(*_*)

追伸、
祝ブログ開設2周年\(^ー^)/

HEPPOさんこんばんわ。

鴨井のボート事故・・・
胸が痛いですね。
いつ自分達に降りかかるか分らないですもんね。

もしこれが今自分と関わっている方々だとしたら・・・
考えるだけでもクラっっとしてしまいます。

私も1度だけボート上で寝た事がありますが、怖いですね。

今回もHEPPOさんのこの記事が私に初心を思い出させてくれました。
いつも本当にありがとうございます。

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