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2013年1月13日 (日)

【雑談】リールのメンテナンスをしてみました!<後編>

リールの分解メンテナンスの詳細です


前回予告のとおり、後編は「シマノ チタノスタナトル小船GT1000」の分解の詳細です。このリールは1991年で製造終了していて、これから入手するにはオークション等で中古品を探す必要があります


今年基本を身につけたいと思っているNS釣法に最適なリールとして調達しました。「釣れる!海のボート釣り」(赤本)にも紹介されていて、さらにNS釣法の名手・こっとんさんも、ご自身のブログで現時点で最適のリールとの評価を記載されています


NS釣りに使えるリールは探せば他にもあるはずと思いますが、このリールには基本的な構造上の大きなメリットがあります。現在の大手メーカーは完全フカセ釣り用のマーケットはほぼすべて電動リールでカバーしようとしているようですので、手巻きリールでのこのメリットを兼ね備えた新機種が出てくる可能性はきわめて低いと思われます


・手巻きであること。
・機械式カウンターが付いていること
(バッテリーも電池も不要でメンテナンスフリーです)
・ライン放出時のスプールの回転抵抗が非常に軽いこと。
※放出時にレベルワインダーが停止して抵抗を軽減するタイプですが、それにしてもカウンター抵抗が存在する上でのこの軽さは驚きです。
・構造が比較的単純であり、メンテナンスが行いやすいこと。


なお、機械式カウンターの表示はかなり誤差があります。正確さより目安として使うイメージになります(それでもとても便利です)。


※長さの解っているラインを使い、巻く時にカウンターを確認しておけば、おおよそのメートル距離を把握することもできます。


この機種の詳しい分解手順の記事は既にこっとんさんのブログに紹介されています。今回の記事はその内容に沿い、作業中の印象等を少し交えながら行わせていただきたいと思います


では、さっそく分解してみましょう





「シマノ チタノスタナトル小船GT1000」


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メンテナンス前の姿(メンテ後も変わりませんが

オークションでの落札品です。外見の印象はとても良いです。操作した印象も文句なく、新古品に近いかも?と思いました。


ハンドル側のプレートを外すところまでは以前の記事(スプールシャフトへの注油)でご紹介済みですので省略いたします



まずはハンドルロックプレートにあるネジをドライバーで外します。


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細めのドライバーを使用。


ネジが外れたら、ハンドルロックプレートを外します。手でつまんで引っ張れば取れると思います。


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ハンドルロックプレートが外れたところ。

ちょっと油汚れで軽く固着していました。油汚れをふき取ります。


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綺麗に拭き取りました。この掃除はハンドルを完全に取り外してから行った方が簡単です。


銀ピカのナットカバーを外します。固ければレンチ等を使いますが、今回は指で回せました。


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ナットカバーを外したところ。

真っ黒な油で汚れています。思ったより内部は汚れてるのかな?後ですべて新しい油を差すので、油系の汚れはすべて綺麗に拭き取ります。


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綺麗になり、Eリングが見えました。

次にEリングを外します。
初めて分解する時は、このEリングを外す工程が1番注意を必要とするかもしれません。力を使って外す必要があるため、飛ばしてしまいやすいです。


僕の場合は千枚通しのようなもの(先端が丈夫で折れないもの)の先端を黄色い矢印の隙間に引っ掛けて引き出しています(下の部品にキズを付けないように注意)。


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外れたEリング。「E-3」という定格品でホームセンター等でも買えるそうです。

Eリングの下に茶色いワッシャーがありますので、それも外します。


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ワッシャーを外した状態。

この状態になると、ハンドルを外すことができます。


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ハンドルを外した状態。

【余談】
ハンドルを外すのがやたらと固いケースもあります。僕も別の個体で遭遇しました。グリグリと少しずつ動かしてようやく外れたのですが、中の状態はこんな感じでした。


1358063381056.jpg
油と塩でひどく固着していたようです。


ハンドルを外すと、次はスタードラグです。反時計まわりにドラグを回せば外せるはずです。


※汚れ方によってはこれも外れにくいことがあります。


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外れました。


次に、プレートのカップを外します。
2箇所あるネジを外すと、カップが簡単に外れます。


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2本目のネジを外すところ。

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プレートカップを外した状態。


メインギアが現れました。メインギア周辺の状態も気になりますが、まずは外したカップの裏側を見てみます。かなりの汚れを発見しました


1358063709466.jpg
カップ裏の汚れ。なんだかバッチイですね!(^^;;。

どうやら侵入した海水が乾燥して塩を噴いたようですね。このリールは海水への水没歴があるようです。とりあえず掃除します。


1358063710991.jpg
ひとつずつスッキリしましょう。


さて、次に内部の部品の状態を見てみます。やはり内部のグリスはかなり汚れています。
ひと通り綺麗に掃除します。


1358063714657.jpg
掃除前。

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掃除後。この掃除もメインギア等外せるものを先に外してから行った方が簡単だと思います。


次に、メインギアの上にはまっている4つのパーツを順番に外していきます。すべて汚れたグリスにまみれていますので、ひとつずつ綺麗に掃除します。


1358065239756.jpg
茶色のワッシャーはその上の黒いパーツに張り付いてると思います。

次はメインギアを抜き取ります。


1358065241825.jpg
メインギアを抜いたところ。

※この写真ではメインギアだけを抜いてしまいましたが、プレートの右下にあるレンチのような形をした部品(ストッパー)はメインギアの一部を挟んでいますので、一緒に上に持ち上げて抜くようにしてください(再び差し込む時も先に挟ませてから一緒に差し込みます)。


このメインギアは大きく分けてこの4つのパーツで構成されてます。


1358065243721.jpg
このパーツ同士の抵抗が「ドラグ」の正体です。

※茶色い繊維質のワッシャー状のパーツはアスベストを含んでいる可能性があります。油分に浸っているので飛散することはないと思いますが、念のため取扱いには注意しましょう。



メインギア周辺のグリスは汚れて真っ黒です。綿棒等を使って出来るだけ綺麗に拭き取りましょう。特に、中空の柱状になっている真鍮の部品の穴の内側は汚れが1番ひどいところです。ここを綺麗にしておかないとメンテナンスの意味がありません。綿棒で徹底的に綺麗にしましょう。


1358066301831.jpg
グリスの成れの果て。


今回分解した部品を並べてみました。


1358081862411.jpg
部品点数は少ない方と思います。

回転時に擦れる部分は掃除も注油も念入りにします。試しに、メンテ後、10分くらいリールを回し続けてからもう一度分解してみたのですが、すでにオイルが汚れてました。少ないオイルでは長時間は性能を維持出来ないと思います。



ここまで分解と掃除が進んだら折り返し点です。
次に可動部分に新しいオイルを注油しつつ、再度組み立てて行きます。


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ギアに注油しているところ。

【余談】


ギアの歯の中や一部のスプリングに緑色の汚れが付いてるのが解るでしょうか?


1358066306249.jpg
写真だと見えにくいかな?


これ、真鍮に「緑青」が発生しているんだと思いますが、とにかく頑固な汚れです。なかなか落ちません。酢に塩と溶いたもので洗浄すると落ちるらしいですが、今回は用意しておらず、多少残るのはやむなしとしました。



可動部分に注油しながら、外した時と逆の順番で組み立てていきますが、1点だけ注意があります。メインギアの上にくる4つのパーツのうち、この黄色い矢印のパーツ、これには天地があるようです。


1358070866760.jpg
4つのパーツ。

この向きで装着します。


1358071045776.jpg
装着したところ。写真がピンボケですみません。


再組み立て完了です


1358072056835.jpg
かんせい!

オイルを行きわたらせるために、しばらくハンドルを回します。同時に、スムーズで軽い回し心地を全身で感じて快感に酔いしれましょう(笑




【余談】


同じシリーズの「チタノスタナトル小船GT500」もまったく同じ構造ですが、以下の点が異なります。


1358067543661.jpg
樹脂製のギアの部分の色が黒色(GT1000は白色です)。

1358067718486.jpg
当りまえですが、スプールのサイズも違います。

GT500も回転の軽さは非常に優れてます。スプールを手で弾いてみるとGT1000の方が長く回りますが、スプールの重量のせいかもしれません(スプールはGT1000の方が7g重く、運動エネルギーが大きい?)。





今年に入ってから8台の両軸リールを分解メンテナンスしてみました。リールの手入れは駆け出しですが、リールの汚れ方は3種類あるように感じました。


1つめは「オイル(グリス)の汚れ」。これは1度全体の手入れを行えば当分はスプールシャフトへの注油だけで問題ないと思います。

2つめは「海水の侵入」です。侵入した海水が油と混じって固化すると固着の原因になるようです。侵入した海水が内部の油膜を流してしまう可能性もあるので、水没させてしまった時には分解メンテをしておくと良いかな?と思います。

3つめは、真鍮部分に発生する「緑青」です。緑青は銅が酸化して生じるものなので、定期的に分解メンテをして油膜が保たれていれば発生は防げるはずです。また、多少発生していてもギアの回転に悪影響がなければ気にしなくて良いと思います。


僕のように手入れを始めたばかりの人間が言うのは変なのですが、これらを踏まえて時々手入れをすれば、リールとはかなり長い間トモダチでいられる?ような気がします


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コメント

すごいですね!
徹底的に分解してますね!
仕組みが分かると、トラブルがあったときに対処が容易になるなどのメリットがありますが、それ以外には、やはり「愛着が湧く」ことがポイントかと思います。
大事に使おうと思えますからね。

NSの準備は万端ですね!
NSはアタリがスリリングで、仕掛けが糸とハリだけですから掛かったあとも魚の引きがダイレクトに伝わって来る、面白い釣りです。
ぜひ、楽しんで頂きたいです。
サクッと大鯛釣っちゃって下さい(笑)

おはようございます

こんなに良く見ながら、注意して分解しているんですね。
こりゃあ、完璧に古いリールも復活してしまいます。

私は、汚れた所を歯ブラシと灯油でジャブジャブして、
適当に油差して、お終いって感じでやっています。

HEPPOさん、これだったら「ライン結び研究所」だけでなく、
古いリール再生業、やっていけます。
クランプ販売業、リール再生業、そしてライン研究所と、
ますます繁盛、釣りなんぞ行っている場合じゃないです(笑)

こんにちわ。

前編でも感じましたが、本当に細かなところまで綺麗にされていますよね。
これだけ綺麗にすると気持ち良いでしょうね。

私はちょくちょく分解清掃しているとはいえ、これほど綺麗にはしていません。
やっぱり性格の差が出ましたかね。。。(笑)
何せ車をいじってもどういった訳か必ずネジが1本余るんです???
それでも、まぁいいか!  ですからね。。。


チタノスタナトルGT1000・・・
いつもタックルベリーで見かけていたのですが
悩んでは諦め、悩んでは諦めしていたのですが
次に安く見かけた時には買ってしまいそうです(爆

> こっとんさん
コメントありがとうございます!

こっとんさんの公開されてる情報をもとに実践させて頂きました~
本当に「してやった感」は大きいですね!

NS釣り。僕は調子に乗りやすくて失敗が多いので、基本を確かめながらゆっくり取り組んでいこうと思います。こっとんさんが3年かけて切り拓かれてきた道です。釣果よりまずこっとんさんが積まれてこられた経験をできるだけ追ってみたいです。

本当に魅力なのは鯛の釣果ではなく、こっとんさんのように整理され、体系化された釣りへの取り組み方です。いつもこっとんさんがブログに書かれていないことを精一杯想像していますよ~

> 釣りキチ先生 様
コメントありがとうござます!

ずっと以前、ガソリンスタンドでアルバイトしていた友達から「落ちない油汚れはガソリンで洗うと綺麗に落ちる」と聞いたことがあったのを思い出しました。

なるほど!油には油、灯油で洗えばよく落ちそうですね!
(我が家には灯油がないのでちょっとハードルが高くなってしまいますが

>釣りなんぞ行ってる場合じゃないです(笑)

あちゃぁ、これもある意味釣り○○ですが、ご勘弁くださいな
海にいけない時を活用してこその「家での釣り」。究極の本末転倒!?になっちゃいます

でも灯油と金属ブラシを使って、緑青が浮いた部品をピカピカに磨けたら気持ちよさそうです!

> Heavysizeさん
コメントありがとうございます!

>何せ車をいじってもどういった訳か必ずネジが1本余るんです???
>それでも、まぁいいか!  ですからね。。。

Heavyさ~~んリールはともかく車はマズいですよ、車は(笑

僕は車はオイルとタイヤくらいしか交換したことがないです。
昔、バッテリーがあがった車にブースターケーブルをつなぐ際、電極を触れさせて車のメインアースを飛ばしてしまったことを思い出しました。他にも失敗エピソードはいっぱいありますよ~♪

チタノスタナトル小船GTは、2000はタックルベリーでよく見るのですが、1000と500は一度も見たことがないんです。もし見つけたら買って損はないと思いますよ~

最近、大津でもNSが流せる釣り方を思いつきました。潮の条件が限られますが・・・。
油壷で基本を学んでから、大津でチャレンジしてみる予定です

わかりやすくありがとうございます、
同じリールを持っていますがハンドルのノブ部分がガタが来ていてグラグラです
なにか適合するハンドルはあるのでしょうか・・・?

> koji humetrさん
初めまして、コメントありがとうございます!

同じリールをお使いの方にコメントをいただけて嬉しいですo(^o^)o。

最近のリールは素人では分解掃除が出来ないものが多い上に、壊れやすくて高い割には長く付き合えないものが多いような気がします。

それはさておき、ハンドルのカタつき、僕も悩まされています。何とか分解しようと無理をして壊しかけてしまい、そこから先へは進めておりません(;´Д`A。

色々と試したり、聞いて回ったのですが、どうも専用の工具が無いと分解出来ないようです。

お役に立てずにすみません。今後も解決策を探そうと思ってます。方法が見つかれば、記事に上げたいと思います(いつになるか分かりませんが(^^;;)。

koji humer さんに良い潮が流れますように!(^O^)/

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