【妄想?】(仕掛け研究2補足)管付き針の強度についての追加報告です。
先日の実験で判明した「同じチヌ針でも、管付きだと強度が弱くなる?」という点についての追加報告です。
※写真は前回の振り返りです。

「チヌ針(金)3号•平打ち」3.1kg負荷の状態。

「管付きチヌ3号•平打ち」3.1kg負荷の状態。

実験に使った針です。

これは両方とも4.2kg負荷に耐えた後の状態です。
色々な管付き針を買い揃えて試してみようと思ったのですが、同じ種類で管付きと管付きじゃないものが揃う針は意外に少なく、地元の釣り具店を探しまわっても2種類しか手に入りません(「伊勢尼」と「石鯛針」)。
通販だと送料負担がもったいない気もするので、実験を省略して直接がまかつさんに電話で問い合わせてみることにしました。
対応して頂いた方がとてもお詳しい方で、以下の内容をほぼ即答でお聞きすることができました
。
【HEPPO質問】
・「チヌ針(金)3号・平打ち」と「管付きチヌ針3号・平打ち」にそれぞれヒモを掛けて3kgほどのオモりを吊り下げてみたところ、管付きの方だけが延びてしまいました。この原因にはなにが考えられますか?焼き入れの温度が違うとか?
【がまかつさん回答】
・もともと管付き針はイカ釣りなどで使われることを想定して作り始めたものです。
・「結びやすさ」が優先で、強度は二の次という面があります。
・チヌ針も管付きチヌ針も針自体の焼き入れの温度は全く同じです。
・「平打ち」は針の強度を上げるために行われます。
・この「平打ち」の工程は「管」を付ける工程の前に行われます。
・「平打ち」で叩きすぎると針自体が堅くなり、その後に「管」を付けるためにねじりを入れると折れやすくなってしまいます。
・そのため、「管付き」にする針への「平打ち」は弱めに行われます。
・それが強度の違いになっているのかもしれません。
【HEPPO質問】
・他の管付き針、例えば「伊勢尼」と「管付き伊勢尼」等でもこれは共通ですか?
【がまかつさん回答】
・この「平打ち」の工程における鍛造の強さの違いは「管付き」針すべてに共通したものです。
(がまかつさん丁寧なご回答有難うございました)
「平打ち」工程は「鍛造」そのものでしょうから、それが弱めということは強度が下がるのも当たり前なのでしょうね。つまり「管付き」の結びやすさは、ある程度針の強度を犠牲にして成り立っている、ということになります。知っておいて損はない知識です。
前回の実験では、3号ハリスの場合、結び目よりも針自体の方が弱い状況が起こり得ることが判明したわけですが、ハリスの太さによっては管付き針のメリットが大きくなるポイントがあるような気がします。
またの機会にハリスの太さをいろいろと変えて試してみようと思います
« 【雑談】京急大津の海の水温が超低水温に!? | トップページ | 【便利道具】iPhone4/4S のお気に入り防水ケース! »
コメント
« 【雑談】京急大津の海の水温が超低水温に!? | トップページ | 【便利道具】iPhone4/4S のお気に入り防水ケース! »
結びやすさと強度の両立は難しいんですね。
結びやすいのも魅力ですが、曲がってしまっては手返しに影響が、、、。
カン付の選択肢は少ないのは、もしかしたら強度がその理由かもですね。
それにしてもカン付の製造開始経緯や製造工程の違いまで説明できるなんて、
がまかつさんの電話対応された方も素晴らしい対応ですね。
投稿: KOZA | 2012年1月28日 (土) 21時13分
> KOZAさん
コメントありがとうございます。
ルアー系の針が弱いと言われる理由がわかった気がします(ほとんど管(アイ)付き)。
確かに応対してくれたがまかつさんの人は即答でビックリしました。てっきり針の担当の人に代わると予想してました(^^;;
投稿: HEPPO | 2012年1月29日 (日) 08時26分